プレーオフに向けて:ニューヨーク・ヤンキースの現状と今後

夏休みを終えて

会社の夏休みが終わり、今日から出社している。

このブログも、語学の学習も、1か月ほど夏休みしていたが、今日からは通常運行に戻ろうと思う。

期待と不安に満ちたシーズン

4月に今シーズンのヤンキースを展望するエントリーのなかで、今年は期待と不安に満ちたシーズンと書いた。まさにそのとおりのシーズンとなり、有望な若手の活躍による躍進に期待を膨らませ、一方で、チームの若さが露呈して連敗に不安になり、という時期を交互に繰り返してきた。ここで、プレーオフに向けて現在のヤンキースの状況を振り返っておきたい。
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プレーオフ進出圏内をキープ

ヤンキースは、昨シーズンの後半アレックス・ロドリゲスが引退して以降、はっきりと若手中心のチームづくりに舵を切った。期待の若手を次々と登用し、そのすべてが活躍した訳ではないけれど、大活躍をした選手もおり、それまでの停滞していたチームの雰囲気が一掃され、ファンとしては実に楽しい時期に入った。

勢いづくと連勝し、歯車が狂うと連敗するというアップダウンが激しいシーズンだが、現在、アメリカン・リーグ東地区2位、プレーオフワイルドカード圏内をキープしている。チームの刷新に着手してから二年目としては上々の成績だと思う。

チームの得点、OPSアストロズに次いでリーグ2位、防御率はインディアンス、レッド・ソックスに次いでリーグ3位である。打線は活発だから印象通りの成績だが、ピッチャーはかなり打たれている印象があり、3点台の防御率でリーグ3位というのはやや以外である。

もう少し細かくチームの状況を見てみよう。

バッティング:若手のすばらしい躍進

バッティングは、アーロン・ジャッジ、ゲイリー・サンチェス、ディディ・グレゴリウスの若手の躍進に尽きる。

ジャッジは、後半戦に入って対策が進んできたこともあり思うように打てなくなっているものの、新人でホームラン王に手が届く位置にいる。

サンチェスは昨シーズンの後半の活躍はすばらしかった。今シーズンは開幕時には怪我で欠場をしており出遅れたが、ここにきてジャッジの不振をカバーする活躍をしている。サンチェスは肩は強いが、キャッチャーとしての守備には疑問がある。我慢をして育てるのか、DHにするのか、いずれ判断すべき時期がくるだろう。

グレゴリウスは、デレク・ジーターの後のショートとして将来を嘱望されていたが、今シーズンはすっかり開花した。守備もよく、思い切りのよいバッティングも長打力を増している。

ジャッジとサンチェスは20歳代前半、グレゴリウスも20歳代で、これから十年以上ヤンキースの主軸を担ってくれるはずだ。また、彼ら三人の他にも、タイラー・オースティン、グレッグ・バード、クリント・フレイザーなど20歳代前半の期待の選手たちもいる。

また、内野のユーティリティ・プレイヤーのロナルド・トレイエスがじつにいい活躍をしている。とにかく守備が機敏でいい。小柄でパワーはないが、しぶといバッティングでいいところでヒットを打っている。プレーオフでもキー・プレイヤーになる予感がする。

そのほか、怪我による選手の入れ替わりもあった。前半戦好調だったスターリンカストロや、チームの支柱となることを期待されて入団したベテランのマット・ホリデーが欠場中だ。しかし、今休んでプレーオフに間に合ってくれれば、期待が膨らむ。

スターター:最大の弱点だが若手にチャンス

シーズン当初から最大の弱点は先発投手だったが、その問題は解消していない。

最大の誤算は田中将大である。ローテーションのなかで唯一信頼できるピッチャーだったはずだが、防御率は4.91と、これまでの2点台から3点台前半の成績から大きく低下した。被ホームランが急増し、ピッチング・フォームで球種を見破られているのではないかと疑っている。ベテランのCCサバシアには大きな期待はできないが、DLに何回も入っている。ピネダはトミー・ジョン手術で今季絶望である。

このような状況で、打線と同様に若手ピッチャーが登用されている。ルイス・セベリーノとジョーダン・モンゴメリーの20歳代前半の二人がローテーションに入った。おそらく、今ではセベリーノが最も信頼できる先発投手になっている。

7月末、トレードでアスレチックスからソニー・グレイを獲得したが、まだ本領発揮までに至っていない。

プレーオフに進出したときには、やはりスターターが弱点になるだろう。オフシーズンには、ダルビッシュ有大谷翔平を取りに行くのだろうか。

ブルペン:メンバーが入れ替わったが充実している

シーズン当初、クローザーのアロディス・チャップマン、デリン・ベタンセス、タイラー・クリッパードと実績もある充実したブルペンだった。しかし、シーズン中盤からクリッパードとチャップマンが打たれて逆転負けをする試合が続き、クリッパードはトレードで放出、チャップマンもクローザーから降格となった。

代わりに、ホワイトソックスからデイヴィッド・ロバートソンとトミー・ケインリーを獲得し、これで再びブルベンは安定した。いいトレードだったと思う。

先発投手の不安定さをブルペンがどれだけカバーできるかがプレーオフのポイントになりそうだ。

監督:我慢とやりくりの采配

不安定な若手とけが人の続出で、ラインナップ、ローテーション、ブルペンは安定しなかった。現在のシーズン当初と、現在ではメンバーは大きく入れ替わっている。連勝もするが、連敗するときもある。

ジラルディ監督は、かなり我慢しながら若手を使っている。明らかにピッチャーとゲイリー・サンチェスをキャッチャーとして使い続けている。不調のジャッジも3番に固定している。一方で、プレーオフの見すえてベテランを休ませているようにも見える。

ここ数シーズン、ジラルディが監督としての能力を見せることができないメンバーだった時期が続いていたが、これからしばらくは彼の我慢とやりくりの采配が問われることになるだろう。

プレーオフの見通し:今年はまずは出場できればよい

シーズン当初、将来に期待ができる若手がでてきて活躍する姿を見ることができればいい、チームの成績は二の次と思っていた。そして、その願いは120%満たされている。

現在、ワイルドカード圏内にいる。なるべくこの順位はキープして、若手にプレーオフを経験してもらいたいと思う。今シーズン、アストロズドジャーズに勝てる戦力、勝負強さまでは備わっていないように見える。今年はまずはプレーオフに出場できればいい。

これからも、まだまだ楽しめそうだ。

モヒートの作り方

梅雨が明け、今年の東京の夏はいちだんと暑い。

夏の飲み物(もちろんアルコール)は、これまでもいろいろ試してきたけれど、いまのところモヒートがいちばん気に入っている。

ビタミンCもたっぷり取れるし、蒸留酒だからプリン体も入っていないので、むしろ身体にいい(酒飲みの繰り言ですが)と言いながら飲んでいる。

自分の備忘のための目的もあり、自己流レシピを記録しておこうと思う。

材料(1人分)

  • ライム 1/2個:特にこだわりなく、スーパーで買ってくる。ケチらずたっぷり絞るとおいしい。
  • ミントの葉っぱ 10枚ぐらい:これもスーパーで買ってくる。景気良くいれちゃった方がモヒートらしくなる。
  • ホワイトラム(ハバナクラブ) メジャーカップの大きい方で2杯:バカルディカサーシャ51とハバナクラブを試したけど、ハバナクラブでつくるモヒートがコクがある感じで好き。やっぱりこれもケチらずに投入するのが吉。

www.pernod-ricard-japan.com

  • シロップ(マイガムシロップ)大さじ1杯:最初はシロップって何を使ってよいのかわからず、コーヒー用のガムシロップを使っていたのだけれども、こっちの方がおいしい。カクテル用のもっと高級シロップもあるみたいだけど、まあ、これでいいかな、という感じ。砂糖を入れる、というやり方もあるらしいけれど、試していない。
明治屋 マイガムシロップ 720ml
 
  •  氷(大きめの製氷皿で作る)グラスがいっぱいになるぐらいの量:正しくはクラッシュド・アイスで作るみたいだけど、ふつうに大きめの製氷皿で作った塊の氷を使ってる
  • 炭酸水 100ccぐらい?グラスがいっぱいになるぐらいの量:これもこだわりなく、スーパーで売っている炭酸水を適当に使ってる

作り方

  • ライムを横に半分に切り、さらにその半分を四分の一に切る。大きめのグラスに放り込む。
  • ミントの葉をちぎってライムの上に放り込む。
  • ちいさな木のすりこぎで、ライムとミントをよく潰す(←重要)。
  • メジャーカップでホワイトラムを注ぐ。気分で量は調整。
  • シロップを大さじで計って入れる。
  • ここでよくかき混ぜる(←重要)。
  • 氷を入れる。で、またよくかき混ぜる。グラスがきちんと冷えるまで。
  • 炭酸水を静かに注ぐ。軽くかき混ぜる。
  • あとは、飲もう!

おかわり

飲み終わったあと、まだライムやミントが残っているので、炭酸水を入れて飲むと、モヒートの香りがしたソーダになっておいしい。

このとき、ホワイトラムやシロップを加えるものもあり。

 

 

このブログもたまには誰かの役に立つこともあるようだ

結城さんから「騎士団長殺し」の感想を尋ねられる

しばらく前、Facebook上で結城さんから、私が村上春樹騎士団長殺し」をどのように読んだのか知りたい、というコメントがあった。

ブログで「騎士団長殺し」の感想を まとめたエントリーを書いていたので、リプライにそのURLを貼った。このブログもたまには誰かに役に立つこともあるようだと思った。

yagian.hatenablog.com

このブログの来歴

はてな」でブログを書き始めたのは2014/4/1からである。当時は「はてなダイアリー」と呼ばれるサービスだった。ブログそのものは、「ブログ」という概念ができる以前から手製の「ホームページ(東京山手田舎暮)」上で書いていた。いちばんはじめのエントリーの日付は1997/2/6である。もうかれこれ20年になる。よく続いたものだと、われながら呆れるが、ブログを書くという行為がよほど好きなのだろう。

このブログのほかに、最近は開店休業状態だけれども、英語のブログも書いていた。

yagian.blogspot.jp

また、最近では、語学学習を目的として、中国語と英語と日本語の三か国語のブログも書いている。

yagianchinese.hatenadiary.jp

自分に向けて書く

このブログは、はっきりしたテーマを決めず、その時に書きたいことを書いている。想定している第一の読者は自分自身である。

自分にとっては、過去の記録を読み返すことで、いろいろとわかることがある。読書記録として役に立つこともあるし、体調や気持ちの変遷がよくわかる。

また、なにか腑に落ちないことがあると、それをテーマにしてエントリーを書いてみることで考えがまとまるという効用もある。

あと、何よりも、自分で書いた文章を読むのは純粋に楽しい。文章の巧拙はさておき、やはり自分で書いた文章ほどすっと自然に自分の頭に入ってくるものはないし、自分でも書いた記憶が薄れているエントリーだと、なんだ、いいこと書いてあるな、と思いながら読んだりすることもある。

ブログを書き始める前は、日記を書く習慣はなかった。自分に向けて書く、と言いながらも、何人かの読者がいるということは自己顕示欲が満たされるし、それを目当てにして継続して書くことができているのだろう。

20年も書き続けていると、さすがに結構な分量になる。ノートに手書きで日記を書いていたら、過去、自分が書いたものを探すのはなかなか手間だが、ブログにあげておけばGoogleで検索することができて、これも非常に便利だ。

ありがたいことに、少しずつアフィリエイトもつくので、本を買う時に有効活用させてもらっている。

たまには誰かの役に立つこともある

決まった読者を想定していないし、テーマも決めず気ままに書いているから、自分以外の人にとって実用性のあるブログとは言えないだろう。

けれど、比較的ページビューが多いエントリーがあって、たまには誰かの役に立つこともあるのかな、と思うこともある。

 

 ミシェル・フーコーやクロード・レヴィ=ストロースについて書いた読書メモは、自分のブログのなかではページビューが上位に入っている。フーコーレヴィ=ストロースの日本語での入門書でわかりやすいものはあまりないから、少しは役にたっているかもしれない。大学でレポートを書く時に参考にされているのかもしれない(内容に確信はないから、これをコピペしないほうがいいと思うけれど)。アフィリエイトの記録を見ると、彼らの本を買っている人もいるようだから、原書を読む背中を押せたとすれば自分としてもうれしい。

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 三年ほど前に慢性扁桃炎の治療のため、扁桃を摘出する手術を受けた。手術を決めるまでに、ネット上でさまざまな体験記を読んで決心をしたので、自分も体験をまとめておこうと思って書いたエントリーである。誰か扁桃炎で苦しんでいる人の役に立てているのならとてもうれしい。

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英語版のブログでは、あまり英語では紹介されていない日本のポップカルチャー、例えば、ヘタウマ、断捨離、クールビズ、などを解説するエントリーが、ページビューの上位に入っている。これらも、まさに、たまには地球上の誰かの役に役に立っていることもあるようだ。

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人生の凪の時

最近の私

最近、語学の資格試験を受けたり、ジムに通って水泳やマシントレーニングをしたり、会社では研究会に参加したり、また、断ることができる研修講師の依頼に対応したりと、活発に活動している。

人生の来し方行く末を考えてみると、数年前の自分はこんなに活発に活動するのは難しかったし、また、これからずっと同じように活動し続けるのも難しいと思う。

人生の来し方

社会人になって、20歳代後半から30歳代前半までは、無我夢中でハードワークしていた。もちろん、ハードワークをすればストレスも大きいけれど、基本的には楽しんで仕事をしていた。

30歳代後半になり、自分の仕事について疑問を感じるようになり、徐々に悩みが深くなっていった。

40歳代の前半は、それまでのハードワークや健康を顧みないライフスタイルが祟って、心身ともにトラブルが続き、当然、仕事もうまく行かなくなった。

40歳代の後半は、考え方やライフスタイル、仕事の進め方を大きく変えて、心身を建て直す時期だった。

そして、現在はようやく心身のコンディションもよく、健康に気をつけながら暮らすライフスタイルが定着してきた。

人生の行く末

将来を考えると、両親の介護の時期が目の前に迫っている。その時期が終わる頃には、自分自身の職業生活の締めくくりとなり、さらにその先には自分の老いに本格的に向き合うことになるのだろう。

人生の凪の時

そう考えると、今はとても貴重な人生の凪の時なんだなと思う。

おそらく、これだけ勉強したりトレーニングしたりできる時期はないだろう。その時間が取れなくなり、その先には老いが待っている。

今、知力、体力ともに鍛えているのは、将来に向けて貯金をするような気分だ。これから人生に立ち向かうための元手を貯めるために、いまできることはしておこうと考えている。

 

TOEICの振り返り

TOEICの振り返り

5月に受験したTOEICの結果が返ってきた。前回の受験は2012年10月だったが、その結果と比較してみる。その当時とは多少出題形式が変化しているが、大きな影響はなかったように思う。
全体としては、わずかに今回の方が点数が良かった。リスニングは下がったが、リーディングが向上した分でカバーした形である。自分自身の実感としては、前回に比べリスニング力そのものが低下したとは思えない。前回のリスニングの結果ができすぎだったのではないだろうか。一方、リーディングについては、前回以降、学習したパートの成績が向上した。
詳細な項目を見てみる。今回のリスニングの結果を見ると、要点や文脈はおおむね理解しており、そのポイントは前回とあまり差がない。一方、詳細の理解の点数は相対的に低く、前回との差も大きい。最近、Podcastで英語の番組をよく聴いていて、大意は理解できていると思うが、特に会話の詳細が理解できないときも多い。だから、今回のテストのこの結果には納得できる。逆に、前回、詳細の理解の点が高かったのは不可解ではある。
リーディングにいては、推測や複数の文書間の情報の関連付けなどは前回も今回も成績がよい。これは、英語に限らず、一般的な文章読解力があるということを反映していると思う。今回、語彙と文法の成績が向上した。これは、前回以降補強してきた部分だから、その効果があったのだろう。

項目 2012/10/21受験 2017/05/21受験
Total 915 920
Listenning 465 440
短い会話などの要点文脈の理解 84(73) 81(65)
長い会話などの要点文脈の理解 88(73) 95(69)
短い会話などの詳細の理解 95(78) 73(73)
長めの会話などの詳細の理解 98(61) 87(59)
暗示されている意味の理解 -(-) 79(57)
Reading 450 480
文書中の情報による推測 94(59) 96(52)
文書中の具体的な情報の理解 94(61) 94(62)
複数の文書間の情報の関連付け 100(54) 100(46)
語彙の理解 87(57) 96(62)
文法の理解 92(63) 95(70)

註)要素別の数値のうち、カッコ内は平均値

英語学習の状況とTOEICの点数の関係

前回TOEICを受験した時期は、かなり熱心に英語でブログを書いていた時期だった。
yagian.blogspot.jp
このブログにアップロードする前に、まずLang-8という語学学習SNSにアップする。Lang-8は、異なった母語を持つ語学学習者が作文を相互にレビューするSNSである。例えば、私は英語母語話者や中国語母語話者が書く日本語の作文をレビューして、必要に応じて訂正し、コメントをつける。一方、英語母語話者や中国語母語話者は私の英語や中国語の作文をレビューしてくれる。
lang-8.com
この英語学習方法はかなり効果的だったと思う。2011年から2012年の時期は、英語のインプットとアウトプットの量が生涯で最も多い時期だった。英語のブログの年次別のエントリー数を以下に示した。

エントリー数
2017 1
2016 1
2015 1
2014 10
2013 68
2012 84
2011 168
2010 5

この英語に触れた量に支えられて前回の高得点が実現したと考えている。詳しくは以下のエントリーにまとめてある。
yagian.hatenablog.com
しかし、最近では、この英語ブログはほぼ開店休業状態にある。中国語をはじめたり、フィジカルを鍛えたりすることに時間を使うようになって、英語学習に割く時間はずいぶん減っている。
英語のPodcastは、通勤などの移動時間に聴けるということもあって、継続して聴いている。英語の本は、年間3~4冊ぐらいのペースで読んでいる。あと、インターネットでMLBやその他のニュースを英語で読む機会は作るようにしている。英語学習らしい学習としては、松澤善好「英語耳」というテキストで、英語の発音の矯正とヒアリング力を向上させるトレーニングを独習でしたり、アルクが出版している「究極の英単語」シリーズでボキャブラリーを増やすトレーニングはしている。

英語耳[改訂・新CD版] 発音ができるとリスニングができる

英語耳[改訂・新CD版] 発音ができるとリスニングができる

究極の英単語 Standard Vocabulary List [上級の3000語] Vol.3

究極の英単語 Standard Vocabulary List [上級の3000語] Vol.3

また、TOEIC受験の直前二週間に、サラリーマン特急シリーズで、通勤時間を中心として詰め込み準備をした。
1駅1題  新TOEIC TEST文法特急

1駅1題 新TOEIC TEST文法特急

TOEIC TEST サラリーマン特急 新形式リスニング

TOEIC TEST サラリーマン特急 新形式リスニング

1駅1題  新TOEIC TEST文法特急

1駅1題 新TOEIC TEST文法特急

ライティング関しては、中国語のブログを週に一回書いていて、そこに英訳もつけている。しかし、かつて書いていた英語のブログに比べれば質量ともに限定されてものだ。
前回の受験の時期と比較して、英語のインプット、アウトプットの量は減っているだろう。iPodで補っていると考えていたが、リスニングの点数の低下はインプット量の減少が影響していたのではないだろうか。
リーディングのうち、語彙と文法の得点が向上したのは、学習の成果があがったのだと思う。この点は、学習の成果があったことをすなおに喜びたい。

今後の英語学習の方針

リスニング

iPodを聴いていても、大意は理解できても、細部、特に会話を理解できていないところがある。今後リスニング力を向上させるためには、このまま漠然とリスニングをするだけでは効果が薄いだろう。リスニングしたあとに、スクリプトで細部を確認をして、正確に理解する練習する必要があるのだろう。また、TOEICの問題集を解いてみるのも効果がありそうだ。

リーディング

TOEICのリーディングのスコアをこれ以上上げるのは難しいと思うが、自分の現在のリーディングの実力に満足はできない。日本語と比較するとリーディングのスピードは1/3ぐらいだし、意味がわからない単語もまだまだ多い。まずは、語彙を地道に増やしていく必要はあるのだと思う。そして、英語の本を読む量ももう少し増やしたいが、なかなか時間がとれないのが実情である。

ライティング

これは、経験からは日常的にアウトプットすること、しかも、ある程度まとまった分量の英文を書くことが効果的だということは、経験からわかっている。とはいえ、現状を考えると、中国語のブログの英訳ぐらいが限界とも思う。

スピーキング

スピーキングは、四技能のうちでいちばん不得意でもあるし、現状では学習量もほとんどない。中国語でスカイプを使ったレッスンをしており、効果も感じているから、英語で試してみてもよいかなと思ったりもしている。また、TOEIC SWテストを受験することをきっかけにして練習することもありうる、とも思う。

知力の測定

英語の語学力自体は継続的に学習を進めれば少しずつでも向上の余地はある。しかし、TOEICのテストそれ自体は、問題量が多く試験時間中高い集中力を維持しなければならず、年齢を取るにつれて点数を維持することが難しくなるように思う。実際、テストが終わった後、知力を使い果たしてヘトヘトになった。だから、定期的に受験することで、自分の知力の衰えを測定することができるのではないだろうか。定期的に運動をしていれば、加齢による体力の衰えは実感できるけれど、知力についてはなかなか自覚できない。そういう意味で、知力の測定手段に活用できそうだ。

夏目漱石「門」を読む:私の暗い時代と「文学」の癒やし

「文学」が足りない

最近、社会科学系の本だったり、会社での研修講師の準備のための実用書だったり、さもなければ語学学習のためのテキストだったり、そんな本ばかり(村上春樹騎士団長殺し」は例外だけど)を読んでいて、なんだか「文学」が足りないなぁと思い、夏目漱石「門」を手に取った。

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

 
騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編

騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編

 
門 (岩波文庫)

門 (岩波文庫)

 

 漱石の現代性

 夏目漱石の小説を読んでいると、特に「それから」以降の作品では、漱石が昔の人だという感じがしない。自分と同時代の人について描いている、という印象がしてしまう。

特に、遺作の「明暗」の津田とお延のカップルなどは、現代だったらこんな夫婦はザラにいそうだなと思う。一方、漱石の同時代の読者は、このカップルに対してどこまで共感できたのだろうかと不思議な感じがする。夫婦の普遍的なあり様を描いているからこそ現代の私も共感できるような気もするが、しかし、漱石の同時代の小説を読んでも津田とお延のようなカップルはでてこないから、漱石は現代を見通してこのような夫婦を書いたのかなとも思う。

漱石は当時の最先端のインテリだったから、周囲の人の理解を得られない悩み、大きく言えば西洋と東洋の相克による苦しみ(「それから」の代助が「もつと、大袈裟に云ふと、日本対西洋の関係が駄目だから働かないのだ。」と言っているように)、を抱えていた。彼の時代から100年経って、ようやく私のような人間も漱石と似たような悩みを抱くような時代になった。だから、今、漱石の小説を読むと、なんだか昔の人という感じがしないのかもしれない。

「門」は、サラリーマン(作中の言葉で言えば「腰弁」)の生活を描いている。永遠に続くようにも思えるサラリーマン生活の閉塞感が実にうまく表現されていて、とてもひとごととは思えない。漱石の時代、まだまだ「サラリーマン=腰弁」は社会のなかで少数派で、おそらくは恵まれた階層だったのではないかと思うが、現代は宗助のような人物がごくふつうになった。

明暗 (岩波文庫)

明暗 (岩波文庫)

 

私の暗い時代と「文学」の癒やし

世間的には漱石は「文豪」ということになっているけれど、私は彼をもっと親しい存在だと勝手に思っている。彼の小説を読むと、自分のことが描かれているような気がするのである。「門」は、彼の小説のなかではあまり名作と言われることがないけれど、私にとってはとても愛着がある小説だ。「腰弁」の閉塞感に共感できることもあるし、小説の舞台がいま自分が住んでいる地域である、という理由もある。

そんなわけで、久しぶりに「門」を手にとって読み始めた。すると、ずいぶん暗い小説だな、宗助の閉塞感もただごとではないなと思った。考えてみれば、私が「門」を好んで読んでいたのは、私自身が閉塞し暗い時代だった。そんな時代に、暗くて閉塞している「門」を読んで共感をして、ある種の癒やしを得ていたのだと思う。

最近あまり「文学」を摂取していないのは、「文学」からの癒やしを必要としていないからなんだろうと思う。冬から春になり、閉塞したトンネルから抜けた。しかし、また冬はやってくる。そんなとき、また、「門」からの癒やしが必要になるのだろうと思う。

Podcastの楽しみ

ESL Podcastが有料化されてしまったので

ヒアリングの練習を兼ねて、通勤の時間を使って英語学習者向けの"English As A Second Langage (ESL) Podcast"を聴いていた。特に、毎週"English Cafe"というアメリカの文化紹介の番組があり、ボキャブラリー制限がありつつも非常に興味深い内容で、もはや英語の練習を超えて聴きたいから聴いている、という状態になっていた。

player.fm

しかし、ESL Podcastが有料化されてしまい、お金を払ってまで聴くかなぁ、この際、学習者向けではないPodcastを聴いてみようかと思ってあれこれ探しはじめた。すると、興味深いPodcastがたくさんあるではないか!と、けっこう感動している。

映像を作る必要がないから低予算で製作できるのかもしれないけれど、よく企画が練られ、しっかりとした取材に基づき、聴き応えのあるPodcastが多い。もちろん、ネイティブ向けだから、すべてを聴き取れる訳ではないけれど、それでも十分おもしろいし、これを聴き取れるようになりたい、という気持ちが英語の学習のモティベーションにもつながっている。

私自身は聴き流しているので活用していないけれど、多くのPodcastではウェブサイトでスクリプトが提供されているので、有用だと思う。インタビュー番組だと、いろいろな英語を聴けるのもよい。キャスター、インタビューアーの英語は聴きやすいけれど、インタビュイーの英語は、なかにはほどんど聴き取れない人もいる。それはそれで練習になる。

それでは、定期的に聴いているPodcastを分野に分けて紹介していきたい。

経済学系

Freakonomics(スクリプトあり)

最初にはまったPodcastは"Freakonomics"である。これは「ヤバイ経済学」シリーズの著者の一人、スティーブン・J・ダブナーがホストをしている。たまに共著者の経済学者、スティーブン・D・レヴィットもゲスト出演することがある。

コンセプトは書籍版「ヤバイ経済学」シリーズと同様で、身近な事象を科学的に検証してみる、という内容。書籍版は、基本的にはレヴィットの研究成果が用いられているが、Podcast版はもう少し広く経済学に限らない研究成果を取材している。

比較的最近のPodcastのタイトルは"Are the Rich Really Less Generous Than the Poor?"で、金持ちになるほど世知辛くなるのか、というテーマについて心理学や経済学の研究成果に基いて迫っている。もちろん、「ヤバイ経済学」シリーズのユーモアは失われていない。

freakonomics.com

ヤバい経済学 [増補改訂版]

ヤバい経済学 [増補改訂版]

 

 Planet Money(スクリプトあり)

 National Public Radio (NPR)は、短い時間にまとめたPodcastのニュースも提供していて、これもヒアリングの練習によいけれど、そのほか聴き応えのあるPodcastの番組をいろいろ放送している。

このPlanet Moneyは、"Freakonomics"と比べるとアカデミック色は薄く、ドキュメンタリーより。経済系といっても、いわゆる大企業の経営、のようなものを扱っているのではなく、もっと低い視線から現場の興味深いネタを拾ってくる。

しばらく前の放送だけど、高額紙幣が廃止されたインドについて、その政策のバックボーンになった思想を提唱している人へのインタビューと、インドの庶民にとってのこの政策の現状についてリポートした"When India's Cash Disappeared"が、ほかでは知ることができないレポートをしてくれていて、おもしろかった。

www.npr.org

 インタビュー系

This American Life(スクリプトあり)

 Podcastだと、いちおう目安の時間はあるけれど、ラジオやテレビの番組のようにきちんとした時間制約がないこともあって、長時間のインタビューを扱った番組がある。そのなかでも、有名人ではなく市井の人を対象としたインタビューを扱ったものも多く、この"This American Life"はそのなかの老舗らしい。

アメリカのジャーナリズムには、スタッズ・ターケルに代表されるように市井の人を対象にした厚みのあるインタビューの伝統がある。日本では、正直に言って一般人へのインタビューで興味深い本はあまりおもいつかない(村上春樹アンダーグラウンド」ぐらいか)が、アメリカの一般人の話は、内容も語り口もおもしろく、それがアメリカのインタビューの伝統に結びついていることがよくわかる。

www.thisamericanlife.org

アンダーグラウンド (講談社文庫)

アンダーグラウンド (講談社文庫)

 

Death, Sex & Money  

これも一般人へのインタビューを扱ったPodcast。より「生活(=死、セックス、金)」の側面について深めている。有名人も出演することがあるけれど、それらも「有名人」としてではなく、ひとりの生活者としての顔についてインタビューしている。

 最近では"Two Wheelchairs and A Baby"という回が印象的だった。障害があり車椅子で生活しているカップルの子育てについての話。まさに、彼らの「生活(=死、セックス、金)」についてのインタビュー。

"The American Life"や"Death, Sex & Money"を聴いていると、アメリカっていろんな人がいて、一概にまとめることはできない、としみじみ思う。

www.wnyc.org

起業系

How I Built This

まだバイオグラフィは出版されていないけれど、どうやって起業したのは聴いてみたい、という起業家へのロングインタビュー。もし、起業や新規事業に関心があるなら必聴のPodcastだと思う。

Air BnB、Zappos、Instagramみたいな今風の起業家もいるし、リチャード・ブランソンのようなすでに功成り名を遂げた起業家もいるし、私は聞いたことがないアメリカのハンバーガーチェーンの起業家もいるし、バラエティに富んでいる。

インタビュアーが、毎回、「成功したのは、運ですか、努力ですか」と質問する。ほとんどの人が、「努力はしていた、でも、タイミングについては運だった」と答えるのが印象的。

www.npr.org

 Masters of Scale

これはLinkedinの創業者のレイド・ホフマンがホストをしているPodcast

"How I Built This"はあまり解釈をせず、創業者自身に語らせているけれど、こちらは起業家が会社規模を大きくする時に直面する問題を解決するための方法を、レイド・ホフマンが実例に基いて提示するというスタイルになっている。個人的な好みとしては "How I Built This"の方が気に入っているけれど、実際に起業をしている人にとってはこっちの方が実践的かもしれない。

この番組に登場する起業家たちも華麗である。

www.entrepreneur.com

 情報系

Global News Podcast BBC World Service

NHK BSのワールドニュースで世界の放送局のニュースを見ていると、客観性や取材の充実度などを考えるとBBCが突出して質が高いなぁと思う。

ワールドニュース - NHK

この"Global News Podcast"では、BBCの国際ニュースをまとめてくれており、世界の状況をザクッと理解するために便利である。

www.bbc.co.uk

スポーツ系

New York Yankees Podcasts

ここ20年来ヤンキース・ファンをやっているが、シーズン中はこのPodcastでジラルディ監督の試合後のインタビューをチェックしている。今年のヤンキースは絶好調だから、毎日楽しみである。

New York Yankees Podcasts | New York Yankees