カレンダーの合理化

等間隔でジムに通いたいが

いま、週二回のペースでジムに通っている。平日の夜に一回、週末に一回のペースである。

体調を考えると、中二日のペースがいちばんよいように思うけれど、平日に週二回行くのはちょっとむずかしいし、また、週末にはゆっくりジムに行きたいので、結局、中二日と中三日が交互になる。

等間隔でジムに通いたいが、一週間が7日だから、それが難しくなっている。

なぜ、一週間が7日なのか

直接的には創世記の世界創造のサイクルが7日だったから現代の一週間が7日になっているのだろうけれど、なぜ、世界創造のサイクルが7日になったのだろうか。また、その7日間が1週間というサイクルに当てはめられたのだろうか。

これは私の憶測だが、月の満ち欠けのサイクルが約28日で、28が7で割り切れることもひとつの要素なのだろう。

一週間が7日であることの不都合

しかし、一週間が7日である、ということはさまざまな不都合がある。

まず、7が素数であること。冒頭のジムの事例のように、一週間のなかで一定期間のサイクルを作ることができない。

また、太陰暦であれば月と週のサイクルが整合していたが、太陽暦では整合性がない。第1週、第2週という言い方もするが、第1週が土曜日1日だけのこともあるし、日曜日から土曜日まで7日間のこともある。第5週は存在しない場合もある。

これに対して1日以下の時間の単位は、1日は24時間で、1時間は60分であり、1分は60秒、というように上位と下位のサイクルが整合している。1日が24時間3分で、1日と時間のサイクルがずれるということがない。

中国語だと曜日は星期一(月曜日)、星期二(火曜日)と続き、星期六(土曜日)、星期日(日曜日)となる。月とか火とか、風流ではあるけれど、慣れないと覚えにくい。月の名前は現代の日本では数字になっているが、英語ではそれぞれ固有の名前がついている。

これはいくらなんでも不合理過ぎないだろうか?

カレンダーの合理化案

年、月、週という概念を活かしつつカレンダーを合理化できないだろうか。

1週間を6日にして、1か月を30日にする。週と月のサイクルが一致し、月の日数の変化もなくなる。そして、一年の残りの日をうるう週として5日ないし6日を年末に置く。

一週間のうち2日を休日とする。そうすると休日が増えるが、祝日は必ずこの休日に含めるようにする。そして、うるう週は年末の休日とする。

カレンダーは、地球の自転、月の公転、地球の公転という独立したサイクルの調和をとるところに難しさがある。しかし、太陽暦では月の公転のサイクルを切り捨ててしまった。そこまでするなれば、もう、このぐらいの合理化をしてもよいのではないだろうか。

ファン冥利に尽きる:今シーズンのヤンキース

今シーズンのヤンキースの振り返り

ワイルドカードプレーオフを逆転で勝ち、地区シリーズを2敗から3連勝で逆転した。これからリーグチャンピオンシップシリーズが始まる。今シーズンのヤンキースには、もう、十分以上楽しませてもらっているが、さらにシーズンは続く。
昨シーズンの中盤にアレックス・ロドリゲスが引退を表明して以来、若手中心にメンバーを一新した。有望なプロスペクトたちが集まっていたから、これからしばらくは若手の成長を見るのが楽しみだ、数年後にはワールド・シリーズに手が届くかもしれない、と期待していた。それが、もう、今シーズン、若手が開花し、まだヤンキースの今シーズンは続いている。まさにファン冥利に尽きる。
ヤンキースPodcastを定期的に聴いているが、特に印象的だったのは、キャンプ期間中のイベントでのファンとキャッシュマシGMの質疑応答の中継だった。ファンはみな興奮しており、口を揃えて質問の冒頭にこのオフのキャッシュマシの仕事を賞賛、感謝していた。
確かに、アレックス・ロドリゲスとの10年契約は大きな負の遺産だったが、その後のチームの刷新は見事だった。そして、若手を育てながら勝利に結びつけたジラルディ監督の采配もすばらしかった。
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主力メンバーの交代

昨シーズンの開幕戦と今年のワイルドカードプレーオフのスターティングラインナップを比較してみる。まさに、別のチームのようである。
昨シーズンはクリーンアップは、1970年代生まれが2人に、1980年生まれが1人。今シーズンは、2番に最強打者を置く現代風のラインナップで、クリーンアップという概念が当てはまらない。そして、2番から6番まで1990年代生まれがならんでいる。特に、1992年生まれの三人、アーロン・ジャッジ、ゲイリー・サンチェス、グレッグ・バードは、コア・フォー(デレク・ジーターマリアーノ・リベラアンディ・ペティット、ホルヘ・ポサーダ)に並ぶ存在となることが約束されている。

2016/4/5開幕戦
打順 選手 守備位置 生年
1 Jacoby Ellsbury CF 1983
2 Aaron Hicks LF 1989
3 Alex Rodriguez DH 1975
4 Mark Teixeira 1B 1980
5 Carlos Beltrán RF 1977
6 Brian McCann C 1984
7 Chase Headley 3B 1984
8 Starlin Castro 2B 1990
9 Didi Gregorius SS 1990
2017/10/3ワイルドカードプレーオフ
打順 選手 守備位置 生年
1 Brett Gardner LF 1983
2 Aaron Judge RF 1992
3 Gary Sánchez C 1992
4 Didi Gregorius SS 1990
5 Starlin Castro 2B 1990
6 Greg Bird 1B 1992
7 Aaron Hicks CF 1989
8 Jacoby Ellsbury DH 1983
9 Todd Frazier 3B 1986

Wall Street Journal のこの記事によると、チーム内の雰囲気も大きく変わっているらしい。かつてはキャンプジーターが率いる厳しく、ある意味「ビジネスライク」な雰囲気もあったが、いまではジーターの影響は一掃されて野球を楽しむ雰囲気になっているという。テレビを通じて見ても、若い選手が楽しそうにしている様子はわかる。ジラルディ監督も、この変化を肯定しているという。
www.wsj.com

ベテランの価値

1992年生まれの三人はまばゆい輝きを放っている。しかし、ベテランもうまく噛み合っている。
地区シリーズ第5戦、2対1で迎えた9回表、インディアンズのクローザー、コーディ・アレンに対し、トッド・フレイジャーがファールで粘ってフォアボールを選び、ブレット・ガードナーもさらに粘って、最後はタイムリーヒットを打った。この二人の重要な場面での粘りに、ベテランの価値を見ることができた。
コア・フォーが若手時代にも、ポール・オニール、ティノ・マルチネスといったベテランが渋い働きをしていた。それを思い出させる場面だった。

データに基づく野球の革新

昨シーズンぐらいから、MLBでデータに基づく野球の革新が急速に進んでいるように思う。
新旧ラインアップの比較のところでも書いたが、すでに4番に最強打者を据えるクリーンアップという考え方は過去のものとなっている。
角度をつけたフライを打ち上げることが有利だとするフライボールレボリューションは、ヤンキースの打線にも大きな影響を与えている。アーロン・ジャッジはフライを打ち上げることでホームランを量産しているが、ブレット・ガードナーやディディ・グレゴリウスもフライボールレボリューションの影響でホームランが増えていると思う。
田中将大がシーズン中、ホームランをかなり打たれたのは、逆にフライボールレボリューションに対応しきれていなかったように見えた。以前のように、低めにボールを集めればよいという時代は過ぎ去った。
シーズン最終登板とプレーオフではすばらしいピッチングをしており、対応方法を見出したのではないかと期待したい。また、プレーオフでの投球は、集中力も高く、日本での最後の年を思い出した。サバシアも安定しており、セベリーノもいいピッチングをした。田中も安定すれば、アストロズとも十分戦えるだろう。

カズオ・イシグロと私

カズオ・イシグロノーベル賞

会社の同僚と飲みに行ったあと一杯気分で家に帰り、スマホをチェックしたら、タイムラインにカズオ・イシグロノーベル文学賞を受賞したというニュースが流れていた。無性にうれしくなった。ずっとカズオ・イシグロのファンだったし、彼の作品がノーベル賞に値すると信じていたけれど、今年受賞するとは予想していなかった。

カズオ・イシグロと私の出会い

カズオ・イシグロをはじめて読んだのは大学の英語の授業だった。

イギリスから来た先生の授業で、イギリスの新進作家の短編集のアンソロジーを読んだ。そのなかにカズオ・イシグロの短編小説があった。その先生が、カズオ・イシグロが日本語を話せるのかどうか、という話をしていた覚えがある。

大学の時の英語の授業には印象に残っているものがある。このイギリスの新進作家のアンソロジーの授業をきっかけにして、それ以来、カズオ・イシグロの新作はずっと追いかけている。そのほかにもアイルランドから来た老先生のジェイムス・ジョイスの「ダブリナーズ」を読む授業も鮮明に記憶に残っている。

カズオ・イシグロと私のそれから

最初に読んだカズオ・イシグロの長編小説は「日の名残り」だった。

カズオ・イシグロの文章は読みやすい。けれどもたくらみが深い。「日の名残り」のさらっと読むとかつて貴族の屋敷の執事の思い出話だが、注意深く読み込むと(ここでは種明かしはしないけれど)また別の様相が見えてくる。

そのあと、彼の長編小説は、初期作をさかのぼって読み、また、新作が出るたびに読んでいる。英語で読んだものもあり、日本語で読んだものもある。英語でも文章そのものはわかりやすい。文章が読みやすいけれど、内容が深い、というところは村上春樹にも通じるところがあるかもしれない。

彼の初期の長編「遠い山なみの光」「浮世の画家」は、日系人や日本が舞台だったりするが、「日の名残り」はイギリスの伝統的な社会を舞台としており、作者が日系人であることとまったく関係のない内容である。このことが、カズオ・イシグロが大きく飛躍する契機だったのだろうと思う。

「わたしを離さないで」は衝撃的だった。この小説は事前の情報をなく読んだ方がよいから内容は紹介しない。

日の名残り」と「わたしを離さないで」はぜひ読んで欲しいと思う。

「異端」の出自の作家たち

英語圏の文学では、「異端」の出自の作家たちがむしろ主流になっている。

トリニダッド島出身のV. S. ナイポール、日本出身のカズオ・イシグロノーベル賞を取った。英語圏の作家で次にノーベル賞を取るのはインド出身のムスリムサルマン・ラシュディかもしれない。

日本でも「異端」の出自の作家が登場している。リービ英雄はアメリカ、台湾、日本、中国を越境し、水村美苗は「私小説 from letf to right」で日本語、英語が混在した小説を書いている。

日本近代文学はもともと西洋の「小説」を日本語でいかにして書くか、という問題意識で成立した。初期の日本近代文学の小説家は、ほとんど西洋の言語が流暢だった(尾崎紅葉も英語で西洋の小説を読んでいた)。二葉亭四迷は「浮雲」を書くとき、ロシア語で書いたものを日本語に翻訳していた、という話もある。

日本近代文学はいわば「異端」の出自で成立したものであり、それが一周して英語圏の文学にもフィードバックしている。村上春樹が世界文学 のジャンルに参加しているのもその流れの一環なのだろう。

次のノーベル文学賞はぜひスティーブン・キングに!

去年のノーベル文学賞はディランで、今年はカズオ・イシグロというのは、すごくいい選択だと思う。

ノーベル文学賞は、世界の文学の多様性を紹介する、という意図があるように見える。これまでは地域や言語の多様性を広げてきたが、ディランへのノーベル文学賞の授与には、また別の方向性に向けて広げる、ということが感じられる。

そうであれば、エンターテイメント文学も文学の重要な一部を構成しているのだ、という意味で、次のノーベル文学賞は、ぜひスティーブン・キングに与えてほしい。

 

ハーフマラソンに申し込んでみた

ハーフマラソンに申し込んでみた

来年1月に開催されるハイテクハーフマラソンに申し込んでみた。

www.hi-sports.com

それほど熱心なジョガーという訳ではないけれど、涼しい季節には気が向いたら5~10kmぐらいジョギングすることがある。下のエントリーにも書いたけれど、旅行先でいつもと違うコースをジョギングをするのは、新鮮な気持ちになれる。

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これまで、本格的なレースを走ったことはなく、近所で開催されている目白ロードレースという5kmのレースに出たことはある。去年の目白ロードレースにエントリーし、自分としてはかなり本気でタイムを出そうと思い練習をしたのだけれども、オーバーワークだったのか、大会の前日に腰痛になって無念の欠場だった。

ハーフマラソンの目標

今回のハイテクハーフマラソンの目標は、まずは完走である。制限時間が2時間30分なので、それ以内のペースで走らなければならない。目標タイムは、1km6分、2時間7分を切ること。

Garminのランニングウォッチを買ってから、ジョギングをしたときの記録が残っている。ペースを考えず自然体でジョギングをすると、だいたい1km5分30~40秒ぐらいのペースになる。

これまで走った最長の距離は20.86km、2時間7分28秒、1km6分7秒ペースだった。わが家から千鳥ヶ淵までが5kmある。皇居一周のコースまで往復10km、さらに皇居一周5kmを2周したタイムである。ハイテクハーフマラソンは、このコースに比べれば高低差は小さいので、目標タイムは楽ではないけれど、達成可能な範囲だと思う。

トレーニング計画と現状

去年の目白ロードレースのときのオーバーワークによる腰痛の反省を踏まえ、やりすぎない程度にがまんしながら準備を進めようと思っている。

暑い時期の有酸素運動は主に水泳をしていた。9月の半ばぐらいから、水泳からジョギングに切り替えている。今は、週末ジムに行った時、トレッドミルで1時間ぐらい走っている。それ以外、ウィークデイに1回か2回、5kmほど走っている。

ハーフマラソンの1か月前ぐらいに15kmほど走ろうと考えている。それに向けて、徐々に距離を伸ばして、大会前はオーバーワークにならないように、距離は控えめにする予定だ。

1km6分のペースだと息はあがらない。ネックになるのは筋肉の疲労で、以前20kmを走った時、最後の方は足がどうにも動かなくなった。身体をジョギングに慣らして、筋持久力を高めたい。

台湾の人が日本を「暮らすように旅する」、日本の人が台湾を「暮らすように旅をする」

「テレビで中国語」主題歌:宇宙人「あなたは?(那你呢?)」

中国語を学習している理由のひとつは、中国語のインターネットの社会を覗いてみて現代中国のポップカルチャーに触れてみたい、という気持ちがある。

たまに中華系のポップミュージックを聴いてみるのだけれども、まだ自分にしっくりくるものにたどり着けていない。以前、陶喆(David Tao)「找自己」について書いたことがある。悪くはないが、強く心を惹かれるというところまでは行っていない。

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NHK「テレビで中国語」の冒頭に流れる主題歌はちょっと気になっていた。この前、「テレビで中国語」のなかでこの歌を歌っているバンド「宇宙人」へインタビューをしていた。 それでちょっと関心が湧いて、この主題歌「あなたは?(那你呢?)」のPVを見てみた。

www.youtube.com

宇宙人が東京を「暮らすように旅する」

自分の旅行の歴史を振り返って、以前はハードなバックパッカー的な旅行もしていたけれど、最近はあまり移動せず「暮らすように旅する」ようになったことについて書いたことがある。 

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このPVのなかの宇宙人たちは、まさに東京を暮らすように旅しているに見える。

渋谷のスクランブル交差点、原宿、東京スカイツリーといった観光的に有名な場所も出てくるけれど、わが家の近所でもある都電や大塚のガード(古いレンガが美しい)など観光的ではない日常生活の場が登場し、そこを宇宙人たちはスケートボードで移動する。

彼らは、私が今住んでいる山の手のはずれの雑司が谷の魅力もきっとわかってくれそうだ、と思う。また、そのことが、山の手人、雑司が谷人としてうれしい。

台湾男子が京都左京区を「暮らすように旅する」

つれあいが「左京区男子休日」という本を持っている。

これは、くるりが好きな台湾の若者が京都の左京区界隈を紹介する、という体裁の本である。これもまさに「暮らすように旅する」を実践している。

観光地も出てくるけれど、大部分は左京区界隈の住宅街や鴨川の河原を散策している。この本の惹句では、「台湾に左京区ブームを引き起こした」とある。どこまでほんとうかわからないけれど、台湾には京都左京区を「暮らすように旅したい」人が一定数はいるんだろうな、と思う。

台湾男子がこっそり教える! 秘密の京都スポットガイド―左京区男子休日

台湾男子がこっそり教える! 秘密の京都スポットガイド―左京区男子休日

 

 台湾を「暮らすように旅してみたい」

台湾の人と日本の人と感覚が親しい、というイメージがある。こういう事例を見ていると、じっさいに共通する感覚、嗜好があるんだろうなと思う。

こんど、私が台湾に行って「暮らすように旅してみたい」。そして、台湾に、山の手や雑司が谷に通じるような魅力を見つけたいと思う。

体重の変遷

断捨離とライフログの整理

ここしばらく、わが家では断続的に断捨離を進めていて、その完成にかなり近づいてきた。「断捨離の完成」とは、家のなかの「魔窟」が一掃された状態と考えている。「魔窟」とは、その中に何が入っているか把握していない収納のことだ。

家のなかの「魔窟」を一気に一掃するのは大変だから、「魔窟」をひとつひとつ開き、捨てるものと残すものを仕分けるという作業を進めていく。そして、今は、家の中にあるものが、概ね把握できている。もちろん、家の中がすっきりして気分もいい。

「魔窟」のなかに押し込まれているものはさまざまだが、書類もかなりの比率を占める。書類をめくり、そのまま捨てられるもの、シュレッダーにかけるもの、ファイルして保存するものに仕分ける。大量の紙にさわっていると、手の脂がとれてカサカサしてくる。シュレッダーもフル回転する。

書類系「魔窟」を断捨離した結果、いくつかのライフログを整理することができた。しばらく前のエントリーで書いたゴルフのスコアもそのひとつである。 

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 そのほか、就職から今までの年末調整の記録を整理することができ、年収の変遷がわかった(まさに、失われた20年をなぞる停滞ぶり)。そのほか、32歳からいままでの健康診断の結果も整理できた。

健康診断の結果:体重とγ-GTPの推移 

健康診断の結果から、特に変化が顕著で興味深い体重とγ-GTPの推移をグラフにしてみた。

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γ-GTPは肝臓の機能に関連がある数値だが、私の場合、体重ときわめて強い相関があることが一目瞭然である。

体重が増えると脂肪肝になり、それに伴ないγ-GTPの数値が上がる。あわててダイエットをして体重が減ると、肝臓についた脂肪も減ってγ-GTPの数値が下がる。そして、リバウンドをして体重とγ-GTPが上昇する、というサイクルを繰り返している。

ダイエットとリバウンドと生活習慣

このグラフを見ると、32歳から50歳の間で四回の山と谷があったことがわかる。だいたい、64kgを超えるとこれはまずいと思いダイエットをして60kg以下まで落とす。1回めと2回めの谷は1年しか維持できていないが、3回めの谷はしばらく継続していたが、それでもやはりまた体重が増え、今は4回めの谷にいる。

四回目の山と谷については、まだ記憶に新しい。

慢性扁桃炎になり、扁桃を摘出する手術を受けた。その直後は喉が痛くて食事が喉を通らず、不健康な形で一時的に体重が減った。しかし、喉の痛みが収まってから、思い切りリバウンドをしてしまい、64kgラインを超えてしまった。これはまずいと思い、ダイエットに取り組むことにした。

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これまでダイエットをしたときは、食事の制限が中心だったけれど、今回はリバウンドをしないようにと思い、食事制限と運動を組み合わせることにした。体重を落とす時は、食事と運動のカロリー計算をしながら節制をし、体重を維持する段階に入ったら食事はあまり制限をせず、運動を中心としてバランスをとることにした。

ダイエットとリバウンドを繰り返した経験から言うと、単純に体重を落とすことは一時的に節制をすればよいので、辛いことは辛いけれど、できないことではない。より難しいのは、ダイエット後、体重を維持するように着地することである。

結局、体重の変化は、食事と運動の生活習慣を反映したものだ。だから、リバウンドせずに体重を維持するためには、体重が変化しないという生活習慣を作り上げ、身につけ、継続することが必要になる。体重を落とす段階とは違った考え方、食べ方、運動、生活が求められる。

今のところ、大きく体重を落とした後、2年間は体重を維持できている。今はもう少し筋肉をつけるため、最終的には58kg程度を目安として緩やかに増量していこうと思っている。

どうすれば、この体重、生活習慣が維持できるか、ライフログを見ながら考えていきたい。

 

誘拐犯に身代金を支払うべきか

Podcastによるジャーナリズム

アメリカのPodcastにはおもしろい番組が多く、英語学習も兼ねていくつか定期的に聞いているものがある、という話をこのブログにも書いたことがある。

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私の聞いているPodcastは主にジャーナリズム系のものだが、着眼点がユニークで、ていねいに取材している番組が多く、Podcastによるジャーナリズムが盛り上がっている印象がある。日本語の世界では、これに相当するものは見当たらないように思う。

Planet Money:  Episode 792: The Ransom Problem

そのようなPodcastのひとつに、"Planet Money"という番組がある。お金にまつわる話題を取り上げ、インタビューを中心として20分前後のストーリーにまとめている。

ちょっとしたユーモアも交えた話題も多いが、最近聞いたエピソードは、テロリストによる誘拐に対して身代金を払うべきか、というシリアスなテーマだった。これまで自分が聞いたことも考えたこともない視点が示されていて、興味深かった。

www.npr.org

ソマリアで誘拐されたアマンダ・リンダウトのケース

このエピソードでは、まず、ソマリアで誘拐されたカナダ人ジャーナリストのアマンダ・リンダウトのケースが、彼女と母親のインタビューを交えながら紹介される。

ソマリアではなかば営利目的の外国人の誘拐が日常化している。カナダは政府として誘拐犯に身代金を支払わない方針であり、また、彼女の両親は貧しかったため、彼女自身は身代金が支払われることなく、解放されることは絶望的だと考えていたようだ。

彼女の母親には誘拐犯の関係者からの連絡が頻繁にあったが、身代金を払えるあてもなく、絶望していたという。しかし、カナダ政府から、政府として身代金を支払うことはしないが、個人として寄付を募り、身代金を払うことは妨げない(本来は法に抵触する行為だが)という連絡があった。結局、多くの寄付が集まり、身代金を支払って彼女は解放されることになった。

身代金を支払う国、支払わない国

このようなケースで、身代金を支払う国、支払わない国があるという。

アメリカ、カナダ、イギリスなどは身代金を支払わない政策を採っている。身代金を支払うことで将来の誘拐を誘発し、また、誘拐犯の活動資金になるから、というのがその理由である。一方、イタリアやスペインは身代金を支払って人質を取り戻している。

このポッドキャストのキャスターが「興味深い」と語っていたが、アマンダ・リンダウト自身は、身代金を支払わない政策を支持しているとインタビューで答えていた。

日本は、かつてダッカ日航機ハイジャック事件で、日本赤軍の要求を飲み、身代金を支払い、収監されていた日本赤軍のメンバーを「超法規的措置」として引き渡したことがある。現在は、真相は必ずしも明らかではないが、身代金を支払わない政策を採っているものと思われる。

誘拐犯に身代金を支払うべきか

この番組を聞く前は、当然、身代金は支払うべきではないし、また、それが国際的な常識になっていると思っていた。しかし、身代金を支払う国、支払わない国のそれぞれが存在するということを聞き、意外だった。

また、身代金を支払う国、支払わない国でのこの種の誘拐の発生状況の研究があるという。詳細までは番組のなかで紹介されていなかったけれど、誘拐の発生率はあまり変わりがなく、誘拐後の殺害率はとうぜんならが身代金を支払わない国が二倍程度になっているという。

アメリカでも、オバマ大統領は、国として身代金を支払うことはないが、家族などが身代金を支払うことを妨げないという政策に転換したという。

このエピソードを聞き、身代金を支払うべきではない、という政策の正当性について確信が揺らいできた。たしかに、国が身代金を支払わなくても、関係者が何らかの形で身代金を支払うケースを完全に妨げることは難しい。身代金の支払いを完全に禁止できれば誘拐を抑止できるが、実際には身代金を支払う人がおり、誘拐が頻発している状況で、身代金を支払わない政策をつらぬくことが国民の安全を確保しているのか定かではないだろう。実証研究でもそのような結果がでているようだ。

うむ、難しい。