打順

昔から、打順の決め方には疑問を感じていた。
非常に単純に考えれば、打順が前ほど打席がたくさん回ってくるのだから、打率が高い順番に並べればよいのではないかと思っていた。昨日の日記に書いたことをあわせて考えれば、出塁率順にならべればよい。
さすがに最近はあまり見かけなくなったけれど、昔は、バントがうまいがバッティングがよくないバッターを二番に置くことがあった。ノーアウトでランナーがいる場面でなければ意味がないし、そんな場面で二番バッターの打順が回ってくる確率は非常に低いに違いない。
たしかに、単純に出塁率順にバッターを並べるとすると、バリー・ボンズは一番に置くべきだ、ということになる。しかし、ホームランバッターは、ランナーがいるときに打順が回ってきた方がいいように思えるから、三番あたりに置いた方がいいような気もする。けれども、一番において、より多くの打順がまわってくるようにすれば、それだけホームランの数も増えるはずだ。
にわかにはどちらの方がよいかわからないけれど、モンテカルロ・シミュレーションでもすれば、答えはでそうだ。
いずれにせよ、それぞれの打順にある妙な固定概念、一番バッターは俊足の選手、二番バッターは小細工がうまい小柄な選手、三番バッターは打率が高く長打力もある選手、四番バッターはそのチームでいちばんの選手、五番バッターは打率が低くても長打力がある選手、はあまり意味はないと思う。
ジョー・トーレの打順の組み方を見ていると、かなり柔軟である。今年の場合、三番アレックス・ロドリゲス、四番ジオンビーはだいたい固定しているが、後は、その時の調子を見ながら打線を組んでいる。しかし、出塁率理論を突き詰めれば、今年のヤンキースの打順は、一番ポサーダ、二番松井、三番ジオンビー、四番ロドリゲスとすべき、ということになる。この打順、あんがい、いけそうな気もするのだが、どうだろうか。