SF読み?

昨日の散歩の途中、鬼子母神の脇にある豊島区立雑司が谷図書館に立ち寄り、インターネットで予約した本を借りた。鬼子母神から明治通りを通って池袋に行く途中、往来座という古本屋をのぞく(http://www.kosho.ne.jp/~ouraiza/)。気が利いていて、それでいて肩肘を張っていない雰囲気のお店である。部屋が本で溢れないように、絶版本は図書館で借りて読むようにしているが、漱石全集や荷風全集が全巻揃いで1万円ちょっと値札が付いているのをみると、思わず買いそうになる。いずれ、買ってしまうに違いない。そのまま池袋駅の方まで歩くと、明治通りの右側にはジュンク堂、左側には西武リブロがある。本を買う誘惑が多いが、昨日は買わずにすんだ。
ここのところ、昔読んだSF小説を読み返している。図書館で借りた本は、ウィリアム・ギブソン「クローム襲撃」(ハヤカワ文庫)(ISBN:4150107173)、J.G.バラード「太陽の帝国」(国書刊行会)(ISBN:4336024421)「女たちのやさしさ」(岩波文庫)(ISBN:4000223518)である。
若い頃、教養としてSFを読んでいたが、結局、今でも読む気になるのは、ウィリアム・ギブソン、ルーディー・ラッカー、アレックス・エフィンジャーといったサイバーパンクとJ.G.バラードである。サイバーパンクは、SFというより、ピカレスク・ロマン、風俗小説として楽しんでいる。バラードも、SFというより、気力のすべてを吸い込んでしまう迷宮のような熱帯のジャングル、戦争下の上海の描写に惹かれている。いわゆるハードSFにはさほど興味をそそられない。
そう考えると、自分は、決してSF読みとは言えないのだろうなぁと思う。