スピルバーグの世界

DVDで「太陽の帝国」を見た。
バラードのファンだったから、「太陽の帝国」の邦訳(国書刊行会 ISBN:4336024421)がでたとき、さっそく読んだ。その後、映画化されたとき、ハリウッド映画で、しかもスピルバーグが監督というので、バラードの世界が再現されているとは思えず、見ていなかった。
しかし、「プライベート・ライアン」を見て、この監督はエンターテイメント映画の職人ではないことが理解でき、それだったら「太陽の帝国」も期待できるのではないかと思い直した。
スピルバーグの「太陽の帝国」には満足できた。バラードの悪夢的な世界は充分再現されており、上海の混乱や戦闘のシーンも極めてリアルで、しかも、映像は美しい。スピルバーグは一筋縄ではいかない監督だと再認識した。
シンドラーのリスト」「ミュンヘン」「マイノリティ・レポート」を見ようと思う。