ナイロントート

これまで、通勤用のバッグは、いろいろと試行錯誤を繰り返してきた。
雨の日に傘を持ちながら、電車で本を読むことを考えると、両手が自由になることが必要だ。だから、肩にもかけられるタイプがいい。
たまに、バックパックを持っている人もいるけれど、通勤用としては使いにくいことが多い。背中にしょっているときは、財布や本を出し入れすることがスムーズにできないし、バックパックは、長方形の書類を入れることを考えて作られていないことが大きな欠点だ。
これまでは、肩にかけるベルトがついている皮革製やナイロンのビジネスバッグを使ってきた。皮革製のバッグは、質感はよいのだけれども、バッグそれ自体が重いことが難点である。どうしても、資料やPCを持ち歩くことが多く、ただでさえ荷物が重い。いくらデザインが気に入ったとしても、バッグ自体が重いのは避けたい。
デザインはあまり好きではないけれど、結局、実用性から考えるとナイロンのビジネスバッグしかないと考えていた。ビジネスバッグは、仕切りがあって資料やPCを入れるのに向いているし、外側のポケットに文庫本を入れるのも便利だ。しかし、資料以外のもの、たとえば、会社帰りによるプールのための着替え一式とか、ペットボトルの飲み物といったものを入れる時、仕切りが邪魔になる。デザインが気に入らないこともあって、どうも不満感が抜けなかった。
そんなとき、ふと、ビクトリアで、休日にジムに行くための荷物をいれるのにちょうどよいと思って、ナイロン製のトートバッグを衝動買いした。

GREGORY(グレゴリー) コミュータートート ブラウン 11310227

GREGORY(グレゴリー) コミュータートート ブラウン 11310227

なにげなく、これを通勤に使ってみたら、手放せなくなってしまった。
トートバッグだけれども、ファスナーが付いているので、外から中身が見えることはない。内側にポケットが二つ、外側に大きめのポケットと、小さなポケットが二つ付いている。ビジネスバッグに比べると、構造がシンプルで、容量が大きく、それでいて、必要な仕切りは十分ある。外側の小さなポケットには、それぞれ折り畳み傘と水のペットボトルを入れ、大きめのポケットには、文庫本や携帯を入れておく。内側のポケットに財布と手帳を入れ、あとは、真ん中の広い空間になんでも放り込んでしまう。地面に置くのも気にならない。紙の薄い資料を入れると折れ曲がってしまうことがあるけれど、それを除けば問題なく、すっかり気に入ってしまった。
OLで、トートバッグを持っている人がいるけれど、この軽さと便利さを考えれば納得できる。ちょっとした買物は、すべてバッグに投げ込んでいるから、コンビニでビニールの袋を貰うこともずいぶん少なくなった。
難点といえば、スーツに合わせるには、ちょっとカジュアルすぎるところだろうか。このバッグを持っていたら、最近、サラリーマンのファッションもカジュアルになってきたねぇと言われたことがある。ネガティブな意味はなかったらしいけれど。
ナイロンのトートバッグで通勤って、流行らないかな、と思う。アウトドアのメーカーではなく、ビジネスバッグのメーカーが作るとどんなトートバッグになるか、見てみたい。