- 作者: アマルティアセン,Amartya Sen,黒崎卓,山崎幸治
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/03/22
- メディア: 単行本
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食料や農業に関しては、現実的ではない議論が横行していることにいらだつ。「クール・ヘッド」の部分がなく、「ウォーム・ハート」の部分のみが先走り、論理が欠落している。センは、もちろん貧困に対する「ウォーム・ハート」が研究の原動力となっているのだろうけれど、「クール・ヘッド」による緻密な議論がある。もっとも、日本でのこの種に議論は、単に既得権益を擁護するための主張ということかもしれないが。
食料自給率の向上を政策目標とすべきとの議論は、「クール・ヘッド」の欠如の典型的な議論だと思う。総量、しかも、カロリーの総量としての食料自給率を確保することにどのような意味があるのだろうか。納得できる議論を見たことがない。
そんな不毛なことを議論するのであれば、今の日本においても、貧困のために餓死する人がいることを直視して、それをどうやって防ぐことができるのか考えるべきだ。
- 作者: 紫式部,阿部秋生,今井源衛,秋山虔,鈴木日出男
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1994/03
- メディア: 単行本
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しかし、紫式部の人間洞察は、現代の私も共感できる普遍性があるところがすばらしい。
- 作者: 竹森俊平
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/04/21
- メディア: 単行本
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- 作者: 竹森俊平
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/04/21
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自分にとっては、第一次世界大戦、第二次世界大戦について、新しい視点を持つことができたことが収穫だった。
経済、近現代史に関心があれば、読むべき価値がある本だと思う。
- 作者: 丸山眞男,松沢弘陽
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2001/06/15
- メディア: 文庫
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丸山真男の福沢諭吉論は、福沢諭吉の実像に迫っているというより、丸山真男自身を福沢諭吉に投影しているように思う。儒学を十分理解した啓蒙家だった福沢諭吉に、前近代の日本の思想史を深く研究した近代主義者だった丸山真男が、自分との共通点を見出すのはよくわかる。