原点回帰

ここ数日、ツィッターでつぶやいた(@yagian)ことを膨らましてウェブログを書くという循環ができつつある。
稲本(@yinamoto)のつぶやきにこんなものがあった。

スノーボードのパフォーマンス系(X-Game系)のやつって、オリンピックの雰囲気に合わない気がするのは、わたしが年寄りだからかしら。

私も同感である。最近のオリンピックは毎回種目が増えて行くけれど、オリンピックに似合わない種目が多いように思う。
オリンピックに対するイメージは人それぞれ違っているのだろうけれど、私は、最高のアスリートがパフォーマンスの高さを競う場だと思っている。
あまりマイナーなスポーツだと、最高のアスリートと言える人材が集まっていないような印象があり、オリンピックにふさわしくないと思う。また、勝敗に偶然性がありすぎるスポーツも、ゲームとしておもしろいかもしれないけれど、パフォーマンスを競うということとは離れてしまう。
例えば、スピードスケートのショートトラックショートトラックではないスピードスケートは、選手の実力を公平に計測するようにデザインされている。それに比べるとショートトラックはゲーム性が高く、偶然の要素が強い。アスリートとしてもショートトラックの選手よりはそうではないスピードスケートの選手の方がレベルが高いと思う。
X-Game系のスポーツは、パフォーマンスの高さではなく、クールさを競っている。オリンピックとは目指している方向、価値観が違っていると思う。
国母選手の問題は、オリンピックの価値観とX-Game系のスポーツの価値観の齟齬が生んだものだと思う。本来、スノーボーダーの世界には、制服を着せられるなどということはありえないことだろう。それが、オリンピックの種目に入って、その代表になったばかりに制服を着せられるはめに陥ってしまった。スノーボーダーとしてもクールさを守るためには、せめても着崩すのは当然だと思う。
冬季オリンピックも原点回帰して、アルペン、ノルディック、ショートトラック以外のスケートの種目に絞った方が、オリンピックの価値も高まるように思う。