バリ旅行:一日目東京からウブドへ

バリ旅行:旅の準備(id:yagian:20100813:1281688165)の続きです。

バリへのフライト

成田からバリのデンパサールへの直行便は、行きは午前中に出発し夕方に到着、帰りは深夜に出発し朝に到着する。東京からウブドまでの移動で第一日目は終わる。
今回、エアラインはガルーダ・インドネシア航空を選んだ。成田空港発が11:00で、デンパサールのングラライ空港着が現地時間で17:50。東京とバリの時差は1時間だから、フライトの時間は7時間50分である。

自宅から成田空港まで

成田空港にフライトの3時間前の9時までに着こうとすると、成田エクスプレスの池袋発の時間は7時前になる。といっても、最近はすっかり早寝早起きが習慣になっていて6時前には起きているから、起床時間は普段と変わりない。シャワーを浴び、家の戸締まりをチェックして、昨日準備した荷物を持って家を出る。大通りまでスーツケースを転がして行き、タクシーを拾う。この時間だと、交通量は少ないけれど、5分ほど待っていればたいてい空車がやってくる。
京成スカイライナー(http://www.keisei.co.jp/keisei/tetudou/skyliner/jp/)が新しくなったことに対抗してか、成田エクスプレスの車両が新型(http://www.jreast.co.jp/nex/car/index.html)になっていた。車両に入ったところにスーツケース置き場があり、そこにダイヤル式のチェーン錠が付いていた。スーツケース置き場は座席から見ることができないから、荷物から目を離すことになって少々不安だったから、鍵がかけられるのは安心できていい。けれど、鍵の使い方の説明書きがわかりにくく、鍵をかけるのに手間取って、後ろの人に迷惑をかけてしまった。
旧型の成田エクスプレスは、デザインに凝りすぎている感じで、座席が回転しない固定式になっており、対面になっている席もあり、また、足下もせまく使い勝手があまりよくなかった。新型になってシンプルに普通の回転式の座席になり、足下も多少は広くなって、海外から来た人にも使いやすくなったと思う。無線LAN(UQ WifiBBモバイルポイント)が使え、各座席に電源が付いている。もっとも今回はゆっくりと休暇を楽しもうと思い、PCは持ってきていないから関係ないけれど。

チェックインと両替

ガルーダ・インドネシア航空は、成田第2ターミナルである。最近は、もっぱらユナイテッド航空大韓航空を使うことが多く、第1ターミナルから出発していたから、第2ターミナルを使うのは久しぶりだった。第2ターミナルも出来た当初は現代的な空港と思ったけれど、さすがに古びた感じになってきた。
まず、3階の出発フロアにあるJTBのカウンターに行く。時間が早かったためか、並ぶこともなくチケットを受け取ることができた。ついでに、空港内で使えるクーポン券や海外旅行の注意事項をまとめたパンフレットなどもわたされる。サービスといえばサービスなのだが、旅行に行くときに持って行く書類が増えるのは煩わしい。次回からは、窓口でもらうのを断ってしまおうと思う。
ガルーダ・インドネシア空港のチェックインは、出発時間の2時間半から始まる。並んでいる人たちを眺めると、自分たちよりは若いカップルが多いような印象がある。ハワイよりは安いためか客層が若く、沖縄はバリに比べるとファミリーが多いように思う。
インドネシアに観光で入国するときには、30日までの短期ビザを取る必要がある(http://www.garuda-indonesia.co.jp/guide/basic/visa/)。ガルーダ・インドネシア航空のデンパサール行きの直行便では、チェックインカウンターの脇でビザの代金を払い、飛行機のなかで入国審査を受けることができ、現地で並ばずに入国することができる。ビザの代金はUS$25で、日本円で払うことはできないから、あらかじめ人数分の代金をUS$に両替しておくと便利である。夜に到着することもあって、成田でインドネシアルピーへの両替をしたけれど、結果的には必要がなかった。
どのガイドブックを見ても、バリの両替商はお金をごまかすことが多いと書かれている。ロンリープラネットのガイドブックでは、ATMからクレジットカードを使ってキャッシングすることを勧めている。デンパサールの空港では、荷物を受け取るターンテーブルの脇にATMが並んでいて、そこで荷物を待ちながらキャッシングをすることができる。また、税関をでたところに両替商が並んでおり、そこで両替することもできる。

携帯電話のレンタル

バリ旅行:旅の準備(id:yagian:20100813:1281688165)で書いたように、AUの海外対応携帯電話の予約をしておいたので、出発フロアにあるAUのカウンターに行った。そこで、まちがって9月の日付で予約していたことが発覚したが、予約なしでも携帯電話の在庫があり、無事に借りることができた。メールが使える機種と音声通話のみの機種があり、レンタル料が安い音声通話のみの機種を借りることにした。NOKIAのシンプルで小さな携帯電話で、ガラケーと比べると、携帯電話ってこのくらいで十分なのではないかと思った。借りた時と返すときに、携帯電話に内蔵されたICカードを入れ替えるのだが、それほど面倒な作業でもない。

機中で

両替や携帯電話のレンタルをしているうちに、それなりの時間になったので、入国審査を通過し、ゲートまで行くことにした。しばらくすると搭乗時間になった。
ガルーダ・インドネシア航空のアテンダントは、みなインドネシア人のようだった。インドネシア語、英語、日本語のアナウンスがあったが、日本語は非常に自然で、わずかに訛があるから日本人ではないことがわかったが、機長の英語よりはずっと上手かった。
機内食は離陸後に昼食、着陸前にアイスクリームが出た。昼食にはインドネシア風のチキンカレーを選んだ。昼間のフライトだからお酒を注文せずに、ソフトドリンクにしておいた。機内食もサービスもシンプルだったが、エコノミーだったらこのくらいが適正だと思う。特に不満はない。
前の席のヘッドレストの裏側にディスプレイが埋め込まれており、好きな映画やゲームを選んだり、フライトマップを見ることができる。アカデミー賞を取った「ハートロッカー」を見た。戦争の緊張感と過酷さが伝わってくる映画だった。小さな画面で見るよりは、映画館で見ればもっと迫力があったと思う。フライトマップを見ていると、太平洋戦争で名前がでてくる地名が並んでいる。この地域でも、過酷な戦争があったということに思いを馳せた。

デンパサールからウブドまで

デンパサールのングラライ空港に到着した。前述のように、入国審査は飛行機のなかで終わっているので、スムーズに荷物受取ターンテーブルまで通過できる。荷物を受け取り、税関を抜けると、送迎のガイドたちが旅行代理店のプラカードを持って待っている。JTBは、大勢のガイドがいて目立っているので、すぐわかる。
宿泊するAlila Ubudは、ウブドのなかでもいちばん奥にあるので、いくつかのホテルに寄っていちばん最後に到着することになるから、送迎に時間がかかると思っていた。しかし、送迎はホテル別の車になっていて、我々二人ともう一組の夫婦の四人に日本語が話せるガイドと運転手で直接ホテルに行くことになっていた。こういうところはJTBはサービスがきめ細かいと思う。
今回はJTBでエアチケットとホテルをパッケージで予約したが、エアチケットとホテルを別々に予約することが多い。そうすると、空港に送迎はなく、ホテルまで自力で移動しなければならない。レンタカーのカウンターを探して手続きをしたり、リムジンバス乗り場を探したりする。そういうことが楽しくもある。あっさり送迎されてホテルに行くのは楽だけれども、海外旅行をしている気がしない。
もうすっかり日が暮れており、街灯も少なく暗いので、自動車からバリの様子はわからない。バイクがたくさん走っており、ヘルメットを付けずに二人乗りしている人も多い。空港周辺の市街地を抜けて山の方へどんどん登って行く。1時間少々走り、Alila Ubudの入口に到着する。入口からまっくらな細い道をしばらく走って行くと、ホテルのロビーの建物が見えてきた。

Alila Ubud(http://www.alilahotels.com/ubud)

車寄せの脇に、草屋根の吹き抜けのこじんまりとした建物が立っており、そこがロビーになっている。全般的に照明が薄暗く、あたりの様子はあまりよく見えない。ロビーのソファーに座って待っていると、日本人のスタッフが来てチェックインをする。ホテルのアクティビティやウブドの町までのタクシー料金の相場などを確認する。JTBのガイドが、オプショナルツアーを勧めてくるが、とりあえず考えさせてくれと言って断る。
理由はよくわからないけれど、海外の人で日本語を話す人といると気詰まりで落ち着かない気分になる。それよりは、ブロークンな英語で話している方がむしろ気が楽である。特に、相手の日本語がうまく聞き取れなかったときには、どう反応してよいかわからなくなる。英語が聞き取れなかったときには、素直に"I'm sorry."と言えるのだけれども。JTBのオプショナルツアーは日本語を話すガイドが付いているだろうから、気が進まない。つれあいは外国人に日本語を教える仕事をしているから、当然、海外の人の日本語には慣れている。彼女は、これから日本企業にも海外の人が増えるだろうし、日本人も海外の人の日本語に慣れなくてはならないという。慣れの問題なのかもしれない。
チェックインが終わり、部屋まで案内される。ホテルは、渓谷の斜面に沿って茅葺きで2階建てのバンガロー風の建物が並んでいる。ロビーのある建物から部屋までは戸外を歩いて行く。外はほんとうにまっ暗で様子がわからない。部屋は、外から直接入るようになっていて、ちょっとした別荘風の雰囲気がある。静かに過ごすことがコンセプトになっているからだろう、テレビは置いていない。シャワーとバスタブは、いまどきの露天風呂付き個室のように、半野外になっている。
とりあえずシャワーを浴びて、ダイニングに夕食を食べに行く。ダイニングも、壁がなく吹き抜けになっている。さっそく、熱帯風の軽い味のビンタンビールを頼み、乾杯する。地元のビールはその地域の気候にあっていておいしく感じられる。バリ料理は、おかずとご飯という日本料理風の構成になっている。味付けもタイ料理のように極端に辛いということはなく、食べやすい。田舎の素朴な料理を食べているような感じがする。ビールを飲みながら、つれあいと明日の予定についてあれこれ相談する。海外旅行では、ホテルに着くまでは少し緊張する。その緊張がほぐれてリラックスした気分になる。
ウブドは山中にあるからか、東京よりは涼しく、夜は冷房を入れなくても気持ちがいい。しばらく、熱帯夜で寝付かれなかったから、この涼しさでゆっくり寝られると思った。