純粋夢

最近、比較的大規模なプロジェクトに携わっている。
私が所属している親会社と同じぐらいの規模がある子会社の基幹システムを統合し、それにあわせて業務プロセスを共通化するというプロジェクトである。
それぞれの会社にプロジェクトチームを作り、作業を進めている。プロジェクトチームは、トップにステアリングボードを置き、その下がシステム開発側のチーム、業務改革側のチームに分かれ、業務改革側のチームが四つの領域にサブチームを作り、そのサブチームの下にワーキンググループを設置している。同じようなチームが相手の会社にもあり、お互いに協議しながら検討を進めている。
私は、業務改革側のチームのサブチームのチームリーダー補佐の仕事をしている。これまでもツィートしていたけれど、そのチームリーダーの体調がすぐれず、実質的にリーダー代行をしている。
相手は子会社だけれども、同じぐらいの規模があり、独立性が強くてあまり協力的ではない。また、私の会社側もそうだが、特に、相手の会社側のチームのメンバーは、管理職が中心で具体的な作業を進める人がいない。打ち合わせにはでてくるが、誰かが作った原案の資料にコメントを付けるということしかしない。
社内、社外の日程調整や作業の進捗管理、会議のアジェンダを作り、議事録を作るというロジ作業で一日が終わってしまう。さらに、このプロジェクトに専業という訳ではなく、本業の業務もある。また、本業の業務は、緊急対応が多い仕事で、事前に計画することが難しい。
常に、メール、電話が飛び交っており、急な打ち合わせが割り込んできて、作業が分断される。
この前の土曜日に休日出勤をして資料を作成した。自分でも驚くぐらい集中して作業ができ、仕事が進んだ。自分のミッションに手を動かして作業をすることが含まれているとするなら、ロジ作業や緊急対応を遮断して作業に没頭することができる時間や場所を確保する必要があると痛感した。
さて、昨日見た夢の話である。
たまに前後の脈絡がなく、ただ墜落感だけがある夢を見ることがある。
それと同じように、何の脈絡なく、やり残したことがあるという焦燥感のみを感じる夢を見た。
芸術のための芸術を純粋芸術というが、言ってみれば、純粋夢ということになるかと思う。
昨日は、すべき作業を片付けて会社を出たのだけれども、仕事に振り回されている感覚があるのかもしれない。トップダウンで動かすことができない人間の集団をプロジェクトメンバーとして機能させるのはなかなか疲れる仕事である。