J. G. バラードの世界

今、J. G. バラードの「人生の奇跡」を読んでいる。
彼は、上海で生まれ、第二次世界大戦中、家族と一緒に日本軍に収容された過去を持っている。そのことを「太陽の帝国」に書いている。
彼の体験はリアルだけれども、厳しすぎる体験だから、非現実、超現実的なものに感じられる。
日本で起きていることは、まるでバラードが描く超現実の世界のようだ。
私は、常々近い将来に東京や日本に大きな地震が起きると聞かされてきた。実際、1923年には関東大震災で東京は破壊されたし(そして、1945年にはアメリカ軍の空襲で破壊された)、阪神淡路大震災では神戸が破壊された。
だから、頭では何が起きているかは理解できる。しかし、心はそれが現実のものだと受け入れられない。
超現実の世界にいる。