タコ社長とドラゴンとスーパー・クール・ビズ

裏の印刷工場の社長をやっているオヤジとしてはおもしろい人だけど、うっかり責任のある役職についてしまったばっかりに残念なことになってしまった人を「タコ社長」と呼んでいる。
今回、復興担当大臣を辞任した松本・ドラゴン・龍を見ていると、この人って典型的な「タコ社長」だなぁと思う。もし、親から引き継いだ九州の建設会社の社長をやっていたら、うちの社長、態度はでかいし口も悪いけど、まあ、九州男児でB型のボンボンだからしかたないかな、ということになったかもしれない。しかし、うっかり国会議員になり、うっかり大臣になって、さらに、うっかり政争に巻き込まれて残念なことになってしまった。
私が思う典型的な「タコ社長」はブッシュ・ジュニアである。エスタブリッシュメントで大統領まで上り詰めた父を持ち、コネで一流大学に入ったものの成績は悪く、卒業後ビジネスでも失敗を続け、アル中になってしまう。しかし、キリスト教に目覚めて禁酒をし、立ち直った。でも、説教くさくなった訳じゃなくて、自虐ギャグが好きなオヤジである。そこで終わっていれば「いい人」ということなったと思う。しかし、うっかりテキサス州知事になり、うっかり大統領にまでなり、さらに、911に巻き込まれ、うっかりアフガニスタンイラクへ侵攻してしまった。残念である。
稲本(id:yinamoto)がツィートしていたけれど、森喜朗も日本を代表する「タコ社長」だと思う。今の民主党渡部恒三のような「愛されキャラ」にもなれたはずだけれども、権力欲のあまりうっかり自分が総理大臣になってしまい、えひめ号がアメリカの潜水艦と衝突して沈没したときに、うっかりゴルフをし続けてしまい、残念なことになった。
私の勤めている会社は、特定の会社の子会社という訳ではないけれど、役員が大株主の企業の天下りポストになっている。プロパーの役員はいるけれど、けっして専務、副社長、社長になることはない。
役員として天下ってくる人を見ていると、錚々たる大企業でそれなりの役職を勤めた人にも、立派な人と「タコ社長」がいるんだなと思う。当社の社長も、「タコ」が付く人と、「タコ」が付かない人がいて、やっぱり「タコ」が付いた人が社長をやった後は、業績が悪くなったり、さまざまな問題が噴出して会社が傾いたりといろいろ大変である。
今の社長は就任してからまだ間がないし、あまり個人的な接触がないので「タコ」付きか、「タコ」なしかよくわからないけれど、「タコ」が付いていないことを切に望む。
この夏は節電に相努めるということで、当社でも消灯をしたり、自動販売機や冷蔵庫を止めたりといろいろ施策を打っている。しかし、空調は地域冷暖房なので、当社だけで節電することは難しく、通常通りの運転になっている。とはいえ、空調がかかるのは9時から20時なので、それ以外の時間はけっこう暑い。
これまでも6月から9月はクール・ビズをやっていた。普通のスーツ姿から、ジャケットとネクタイを取ったスタイルである。しかし、今年から、環境省に刺激されたのか、ポロシャツ、チノパンでOKになった(さすがに、アロハや七分丈のパンツはだめだけど)。実際には、空調を節減している訳ではないので、特に節電効果はなく、努力してますよというPRをする意味以上のことはない。
しかし、地下鉄の駅は暑いし、ポロシャツは涼しいから、一社員としては助かっている。
しかし、スーパー・クール・ビズドレスコードを見ると、なぜか、シャツはパンツにインしなければいけないということになっている。普段、ポロシャツを着るときは当然アウトにしているし、そっちの方が涼しい。ポロシャツも、アウトにすることを前提としたデザインだから、それほどだらしない感じにはならないと思うし、インにするのがかえって気恥ずかしい気がする。
そこで、誰かに注意されるまではアウトにしておこうと、実験をしてみた。二日目に、当社のリスク管理の担当者に、シャツはインにしたまへ、と注意された。その人によると、社長がシャツはインにすべしと言ったんだという。
うむむ、社長たるもの、シャツのインやアウトのようなことに口を出すものなのだろうか。もしかして、タ×社×か、×コ×長かも。桑原桑原。