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マネジャーの心得

これまで小規模なプロジェクトだったけれど、プロジェクトマネジャーはさんざんやってきたが、ラインのマネジャーになったのははじめてである。今、ちょうど3週間がたったところだけど、まだまだ新鮮な気分でエンジョイしている。
人間観察が好きで、人はどういう動機でどういう風に行動するのかを考えることはもともと好きだったから、それを実地に応用している。といっても、別に、人を自分の思うがままに操ろうということではまったくなく、チームのメンバーがみな気持よく仕事をできる環境を作ることに注力している。
今、注意していることはこんなところ。

  • 仕事への基本的な姿勢
    • 本質的な意味で「仕事を楽しむ」ことを目指していることを伝える。
    • 「仕事を楽しむ」ことでチームとしてのパフォーマンスも高まるし、個人としての満足感も高まることを伝える。
    • 「仕事を楽しむ」ためには、仕事を通じて成長することの重要性を伝え、マネジャーとしてメンバーの成長を最大限支援する。また、成長することがグループのためにもなるけれども、メンバーの将来のためにも有益であることを強調する。
  • 目的・目標の共有
    • 全社の目的・目標、組織の目的・目標、業務の目的・目標、個別の作業の目的・目標を整合的、体系的に整理して、メンバー全員の共通理解とする。
    • 作業を頼むときも、そもそもの目的の再確認からはじめて、その業務の目的を理解してもらうことから始める。
    • 作業の成果は必ず有効に活用して、また、その活用した事実を作業者にこまめにフィードバックする。
    • 作業の成果でよかったことはこまめに褒める。逆に、注意するときは、目的の達成のためにどのように障害となるのかなるべく具体的に伝える。
    • これはこれからだが、本来的な目的に貢献していない業務は惰性で続けず、やめることはやめ、効果的な業務に注力、重点化する。非効果的な業務を放置するとその担当者のモティベーションが下がる。
  • コミュニケーション
    • コミュニケーションには力を入れる。特に、相手のことを理解すること、また、理解したいと思っていること、しようとしていることを伝える。ただし、それでも完全には理解できないこともあわせて伝える。
    • メンバーからなにか報告があったときは、とにかくクイックリスポンスする。解決できることはその場で解決し、その場で解決できないこと、その理由、今後の方針を伝える。また、課題は放置しない。
    • メンバーの性格にあったコミュニケーションを選ぶ。口頭がよいひとは口頭で。飲みに行くのがいい人は飲みに行く。メールがよい人はメールでじっくりと。
    • チームの全体会議やメーリングリトと一対一の会話、個別のメールによるコミュニケーションはどちらも重要。
  • 業務のマネジメント
    • 目的、アウトプット、活用方法、期日(とその根拠)は明快に伝える。その上で、作業項目へのブレイクダウン、項目ごとの進捗管理まで踏み込むか、任せるかは相手によって選ぶ。
    • 任せた場合でも、報告はこまめにしてもらうようにする。いい意味、わるい意味、常に見ているということは相手に伝える。特に、課題がある場合にはすぐに伝えてもらう。そのためにも、上記のクイックリスポンスは重要。
    • 目的から外れていれば、その点を明確にした上で修正する。目的から外れていなければ、なるべく各個人の作業結果を尊重して手を入れない。自分の趣味的な修正はがまんする。
    • 定常業務の場合には、業務をこなすだけではなく、業務改善をする時間を必ず作るように伝える。同じような仕事の仕方を繰り返さないように伝える。
    • これは、これからだけれども、徐々に権限委譲を進める。当然ながら、任せたことも含め、私の上司に対しては自分が全責任を負う姿勢を明確に示す。
    • 個々のメンバーに完全さは求めない。そのかわり、お互いに協力することで業務がうまくいくことを協調する。また、自分自身の不完全さを隠さず伝え、メンバーの支援が必要だということも伝える。
  • リソースのマネジメント
    • メンバーの特性を見ながら業務をアサインする。得意分野を任せることが基本だけれども、成長の機会とするためにはあえて不得意分野も任せることもする。その時には、成長を期待して任すということを相手に伝える。
    • メンバーには、自分の業務だけに注力するのではなく、他の人がどのような業務をしているのか理解してもらう。そのために、グループの会議では状況を共有する。課題もなるべく共有し、グループの他のメンバーの課題解決に興味を持ってもらい、また、必要に応じて助力するように伝える。そのためにも、チーム全体の目的・目標を共有することが重要。
    • 基本的には成果ベースで評価するけれども、稼働状況も注意する。
  • 標準化、文書化
    • 特に定常業務は、自分がいずれ異動して後任者に引き継ぐことになるのを常に意識して、標準的な方法で仕事をすること、こまめに文書化することを徹底する。

プロジェクトマネジャーはある程度メンバーを自分で選べるし、また、メンバーもマネジャーを選ぶことができる。ある意味、相思相愛でチームを作れる。ラインマネジャーはメンバーを選べないし、メンバーもマネジャーを選べない。それだけ、コミュニケーションの重要性が高いと感じている。
どこまで効果が上がるのか、また、メンバーがどの程度共感してくれているのかよくわからない。コミュニケーションのしすぎで、うざいと思っているかも知れないし、お手並み拝見というところかもしれない。