最高のNBAシーズン:レブロン時代の頂点

しばらく寝かせてからブログに書く

ここのところ、毎週日曜日にブログを書くようにしている。

ウィーク・デイにブログのネタを思いつくと、はてなブログにタイトルと概要を書いてをドラフトとして保存するようにしている(そうしないとすぐ忘れてしまう)。週末、ドラフトのなかから実際にブログとして仕上げるタイトルを選んでいる。週一回の更新だと、実際にブログにするタイトルより、ドラフトとして保存するタイトルの方がずっと多くて、現在15本のドラフトがたまっている。

どんどん新しい事件が起き、新しいタイトルを思いつくから、保存しているドラフトの鮮度はあっという間に失われていく。しかし、このブログはしばらく時間が経ってから「記録」として(主に自分自身が)読み返すことを想定しているから、鮮度はあまり重要ではないと考えている。むしろ、しばらく寝かせて、鮮度が失われてもなおかつ書く意味があると思えるタイトルを書こうと思っている。

鮮度という意味では、Brexitについて書くべきなのだろうけれど、まだ生々しすぎる。今日は先週決着がついたNBAファイナルについて書こうと思う。

最高のNBAシーズン

1990年代から断続的にNBAを見ているが、自分にとって今年はそのなかでも最高のシーズンだった。

1990年代以降のNBAの歴史を大雑把に分類すると、1990年代はマイケル・ジョーダン時代、2000年代はコービー・ブライアント時代、そして、2010年代はレブロン・ジェームス時代となる。そして、今シーズンはコービーの引退ツアーに始まり、カリーとウォリアーズが新しいスタイルのバスケットを見せてくれて、ファイナルのウォリアーズとキャブスの試合は中身が濃く、特に第7戦ははげしかった。贅沢なシーズンだった。

ジョーダン時代に比べると日本でのNBAの人気は下がっているように思うけれど、最近のNBAは、プレーの質に関してはずっと充実しているので、見逃すのはもったいないと思う。

レブロン時代からカリー時代へ?

ウォリアーズは、昨シーズンファイナルでレブロンのキャブスに勝って優勝し、そのままの勢いで今シーズンはレギュラー・シーズン最多勝記録を更新、カリーが満票でMVPを獲得した。

カリーのハイライトビデオのリンクを貼ってみた。彼は、とにかくドリブルでディフェンスを外すのがうまく、遠くからのシュートが驚くほどよく入る。ハイライトに取り上げられているプレーの中では地味かもしれないけれど、12位(4:18〜)のプレーは、ディフェンスの外し方とシュートのうまさがよく表現されたカリーらしいプレーで好きだ。

レブロンは、地元のキャブスに戻ってファイナルで優勝することを残りの選手人生の目標に掲げていたが、昨シーズンのファイナルでは、刀折れ矢尽きる形でウォリアーズに敗れた。

レブロンがこれから大きく成長することは難しいけれど、カリーとウォリアーズは伸びしろがあるから、彼の目標は達成するのが難しくなっり、このまま、レブロン時代が終わり、カリー時代になってしまうのか、と思っていた。


Stephen Curry's Top 30 Plays of the 2015-2016 Regular Season!

レブロンのハードワーク

しかし、キャブスが1勝3敗になってからのレブロンはすばらしかった。特に、彼のハードワークぶりが強く印象に残った。

両チームを通じてレブロンのプレイタイムがいちばん長い。オフェンスではドリブルをしてボールを運び、アシストのパスを出し、ここぞというところでは一対一の勝負を仕掛ける。アウトサイドからのシュートもあり、インサイドに切り込むこともある。

特に、カリーと一対一になったときには、どんどん身体をぶつけていき、体格に劣るカリーはかなり苦しそうだった。第6戦ではカリーはレブロンとの一対一でファウル・トラブルに追い込まれていた。ディフェンスでもリバウンドを競り、ブロックショットを決めた。カリーに対してもファイナルで6回ブロックをしている。この二人でのマッチアップでは完全にレブロンが上回っていた。


LeBron James - All 6 Blocks On Stephen Curry (2016 NBA Finals) ᴴᴰ

ファイナルを通じていちばん印象に残ったレブロンのプレーは、第7戦の終盤にイグダラのレイアップを防いだブロックショットだった。ファイナルの試合は日本時間だと午前中なので、会社から帰ってきた後に録画したものを見ていた。結果はわかって見ているのだけれども、第7戦はドキドキしたし、このプレーが出た瞬間は息を飲んだ。


LeBron's Clutch Block on Iguodala | Cavaliers vs Warriors - Game 7 | June 19, 2016 | 2016 NBA Finals

記憶に残るシーズン

何年かに一回、記憶に残るシーズンがある。

例えば、2009年、松井秀喜ワールドシリーズMVPを獲得し、最後にヤンキースがワールドチャンピオンになったシーズン。2013年、田中将大が無敗で楽天を日本一に導いたシーズン。

今年のNBAは記憶に残るシーズンになった。