2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

戦国時代とフェミニズム

若桑みどり「クアトロ・ラガッツィ」を読み終わった。 以前のエントリーで「まるで外国人が書いた日本の戦国時代の歴史書を読んでいるような不思議な印象がある。それを楽しむことができれば興味深い本である。」と書いた。若桑みどり自身も同じことを感じて…

罪悪感続き

昨日のエントリーで、会社を休むとき罪悪感を感じることを書いた。 なぜ、会社を休むと罪悪感を感じるのだろうか。 昨日のエントリーでも書いたように、私が会社を休んでも、具体的に誰かに迷惑をかけるということはない。今はリハビリ中の短縮勤務であり、…

罪悪感

今週の目標は週5日会社に通うことだったが、昨日の朝、どうにも立ち上がれず会社を休んでしまった。 リハビリ勤務であることは周囲もよくわかってくれているから、自分が休んでも困る人は誰もいない。しかし、会社を休むことには罪悪感を感じてしまう。 本…

ターニング・ポイント

思い出してみると、この苦しさはうつなのではないかと思って精神科に行こうと思った瞬間がターニング・ポイントだった。 その瞬間まで、精神的な状況も仕事の状況も悪くなる一方だった。精神科に行ってうつだと診断してもらってから、精神的な状況も仕事の状…

本物は本物

しばらく前のエントリー「単純化」(id:yagian:20080517)で、「MBA戦略立案トレーニング」という経営戦略に関する解説本のなかに「実は戦略を立案することは案外、簡単なことが多い。」と書かれており、この一節について「戦略を立案することは簡単だろうか。…

確信犯

今日は、外来通院の日。 精神科の看護師さんは、「カッコーの巣の上で」の婦長さん風にカリカリしていて少々怖い。 となりの小児科の看護師さんは、確信犯的にふくよか(まちがって太ってしまった風ではない)で、安心感がある。 会社で何件か相談事を持ちか…

夕涼み

今日、沖縄は梅雨入りしたという。 短い時間だったけれど、集中して仕事ができた。頭がぼうっとしている。 窓から入ってくる乾いた風が心地よい。なにも考えずに夕焼けを眺める。いちばん気持ちのいい季節になった。 あともう一日会社に行けば週末である。

運命

あいかわらず若桑みどり「クアトロ・ラガッツィ」を少しずつ読み進んでいる。 島原の乱が起こった島原にあったイエズス会の学校、有馬セミナリオの生徒の履歴について次のように書かれている。 たとえば、西ロマーノは有馬出身、1570年生まれ。ラテン語…

備蓄本

今日は給料日である。 現在、復職後のリハビリということで勤務時間が10:30から15:30の短縮勤務なので、今月の給料はその分少ないから、倹約生活をしている。遊興費のうち、旅行をしなければ、本の購入費がいちばん多い。倹約のため、今月は本を買…

エリート

「野生の思考」は、「メルロー=ポンティの思い出」に捧げられているが、序文にこのように書かれている。 メルロー=ポンティと私を知っている人なら、その理由のうちのいくらかをご存知のはずである。彼が健在であったならば本書は、1930年、教授資格試…

一喜一憂

2月頃は調子が悪く、ごろごろして過ごしていた上に、間食はたっぷり摂っていたからずいぶん太ってしまった。 職場復帰に向けて、これではスーツがきつくて着れないと思い、4月の始め頃からダイエットを始めた。 身体を動かす元気はなかったから、とりあえ…

単純化

最近、仕事の勉強のためにMBA関係の教科書を読んでいる。レヴィ=ストロースやロラン・バルトの難解な文章を読んだ後にMBAの本を読むと、読みやすさにほっとしつつも、こんなにさらさらと理解できてしまうのもどこかに問題があるかもしれないとも思わないで…

寂寥感

淡々と会社に行き、淡々と家に帰ってきた。 なにかものたりないような気分で、今日もうすらぼんやりとした寂しさが胸にわいている。

情緒不安定

復職して1週間がたった。 通勤は疲れるけれど、まずは順調に会社に通っている。 これまで自宅で刺激がない生活をおくっていたためか、ちょっとしたことにうれしくなったり、落ち込んだりと、やや情緒不安定気味である。 いまは、うすらぼんやりとさびしい気…

陰謀論者と呪術的思考

バルト「物語の構造分析」に続いてレヴィ=ストロース「野生の思考」を読み始めている。 「野生の思考」のなかで、本質的なところではないけれど、気になった一節があったからいつものように引用したい。 呪術的思考とは「因果律の主題による巨大な変奏曲」…

テクストの快楽

大学生の頃に「ニューアカ」ブームと言われるものがあり、フランスのポスト構造主義の思想家たちを紹介する書籍が売れるということがあった。私もベストセラーになった本を何冊か買って読んでみたけれど、分かったような、分からないような、結局のところよ…

職場復帰

今日は久々に出勤した。といっても、朝は10:30出勤で、午後は外来に行くために早退をしたから、ちょっとだけ会社の空気を吸った程度である。 ひととおり挨拶をして、かかわりのある人にメールを出す。わがことのように喜び歓迎してくれる人もおり、その…

病気と生活

入江くんのウェブログで「反貧困」という本を紹介したエントリーを読んでいたら、その本からの引用のなかに「知人宅に居候しているうつ病の女性の訴えを聞く」という一節があり、ひとごととは思えなかった。 私はたまたま福利厚生が整った会社に勤めており、…

実証主義社と論理主義者

おとといのエントリー(id:yagian:20080503)で、ヘンリー・ミンツバーグ「MBAが会社を滅ぼす」に書かれていた帰納的研究と演繹的研究の区別について紹介した。文化人類学者であるエドマンド・リーチの「文化とコミュニケーション」を読んでいたら、文化人類学…

堕落

私は、信心があるとまではいえないけれど、釈尊の教えには共感を抱いている。 考えてみると、大乗仏教、特に浄土宗や密教は、釈尊の教えからはほど遠いように思う。厳しい言葉を使うとすれば、堕落していると思う。 釈尊は、生老病死の四苦を直視せよと教え…

帰納と演繹

しばらく前のエントリー(id:yagian:20080429)で、経営学と文化人類学の類似性について書いた。そんな風な考えに至ったのは、ヘンリー・ミンツバーグが人類学的な発想をする経営学者で、ちょうど彼の本を読んでいた時だったかもしれない。 彼は「MBAが会社を…

メメント・モリ

職場復帰に向けた最後の休養ということで、軽井沢に来ている。今日は、善光寺にお参りをして、小布施で葛飾北斎の肉筆画を見てきた。 釈尊の教えの核心を自分なりにまとめると、生きとし生けるものはみな、生き、老い、病み、死ぬという苦しみから逃れること…

民主主義

昨日、井戸茶碗の展覧会を見るために白金にある畠山記念館に行ってきた。畠山記念館は、茶人でもあった荏原製作所の創業者の畠山即翁のコレクションを展示している。 今回の展覧会の目玉である細川井戸は、おおぶりのたっぷりとした感じの茶碗だった。その他…