2012-01-01から1年間の記事一覧

ほんとうに選挙に行くべきか?

日本語でウェブログを書く意義を見失っていることと、最近体調が下降気味なので、すっかりこちらのウェブログにはご無沙汰してしまっている。今日は、日本の衆議院選挙というドメスティックな話題なので、久しぶりに日本語で書いてみようと思う。 私は選挙は…

よかった探しリース2012

←左手:右手→ 久しぶりに結城さんの「よかった探しリース」(http://www.hyuki.com/ring/)に参加してみようと思う。 詳しくは「よかった探しリース」のページを読んでいただきたいが、ひとことで言えば、今年一年で「よかった」ことをみんなで共有しようとい…

TOEICで915点をとる方法

久しぶりにTOEICを受けてみたのだが、最近、英語でウェブログを書いたり、なるべく英語の本を読んだりしていることもあって、915点をとることができた。TOEICの受験対策について書いたウェブサイトはたくさんあるけれど、考えてみれば、日本語でTOEICの受験…

満鉄の料金表が語る歴史

私の英語版のウェブログ(http://yagian.blogspot.jp/)の固定的な読者の一部は日本に興味がある外国の人である。彼らの書いているウェブログを読んでいると、日本について興味深い事実を発掘していたり、それに対する深い考察が書かれていたりする。実際、日…

PCの死

今回も英語版ウェブログ(http://goo.gl/fTolx)の邦訳です。 今、家ではMac OS 10.5 LeopardでiMacを、会社ではWindows XPでLenovo ThinkPadを使っている。「なぜアップル製品を使っているのか」(http://alturl.com/grxdv)というエントリーで書いたように、基…

野田総理大臣の撤退戦

私はリバタリアンなので、日本国内では(おそらく世界的に見ても)政治的なマイノリティだと思う。日本にはリバタリアンを代表する政党はないので、選挙で投票する時は毎回苦慮するし、多くの場合は投票した候補者は落選し、政党は議席数を大きく減らす。 こ…

理想主義と現実主義:アメリカ大統領選挙

今回も英語版ウェブログ(http://t.co/1HMtpZn6)の邦訳です(最近そればっかですなぁ)。 オバマが大統領選挙に勝った。「オバマ大統領とミット・ロムニー」というエントリーで「日本人の観点からは、オバマ大統領はアメリカ人に過小評価されている」と書いたこ…

作文革命

今回も英語版ウェブログ(http://murl.kz/46YqB)の邦訳です。 日本語のウェブログを15年間、英語のウェブログを2年半書き続けている私にとって、文章術にはとても興味がある。アトランティック・マガジンウエブ版に「作文革命」という興味深い記事が載ってい…

「ヘタうま」と「ウマへた」

今回も英語版ウェブログ(http://goo.gl/AltqE)の邦訳です。 日本語に「ヘタうま」という、うまく英語に翻訳することができない言葉がある。「ヘタうま」は、「へた」と「うまい」という単語を結合した言葉で、「へた」というのは、技術が優れていない、素朴…

日本の起源

CIAのウェブサイトに"The World Factbook"というページがあり、世界各国の概要がまとめられている。日本の概要はこのページである(http://murl.kz/1i4Ub)。これがなかなか興味深い。 まず、Background(来歴)という項を翻訳してみようと思う。 1603年、数十…

アメリカの捕鯨と日本の近代化

最近読んだ「リヴァイアサン:アメリカにおける捕鯨の歴史」(Eric Jay Dolin's "Leviathan: The History of Whaling in America.")という本が非常に面白かったので、英語版ウェブログに掲載した感想(http://goo.gl/IdlF5)の和訳を転載したい。また、この作者…

「自由の性質」と「政治におけるリーダーシップへの要望」

これまでドラッカーは読んだことがなかった。読まずになんだかリーダーシップに関するノウハウ集を書いた人という印象を勝手に持っていた。 今、"The Daily Drucker"という本をKindleでぽつぽつ読んでいる。1月1日から12月31日まで毎日一編づつドラッカーの…

ヒップホップと作者の死

今日も英語版のウェブログ"Hip Hop and the Death of the Author"(http://murl.kz/McEyB)の翻訳である。 私は、1970年代はロックの黄金期であり、現在ではロックは死んでいると思っている。そのことは「世界のすべてのバカ男子のための歌」というエントリー…

翻訳不要論

インターネットで英語非母語話者と英語でコミュニケーションをしていると、彼らの日常には英語が入り込んでいることを感じる。 日本の英語教育についてさまざまな批判がなされている。私は語学教育の専門家ではないので、国際的に見て公教育における英語教育…

果てしなき放尿

こんな夢を見た。アラブの国のどこかにあるコンクリート打ちっ放しの巨大で現代的なビルをさまよっていた。このビルは、政府か、国営の石油会社が所有している。私は同僚とその組織を査察していた。その組織からは敵意を感じている。その組織の人と同行せず…

尖閣諸島紛争の意味と中国のインターネット事情

中国の反日デモも急速に収束したようだ。あれだけ急速に収束してしまうと、かえって政府のデモをコントロールしているという事実が顕になってしまうが、中国政府としてはそれで良いのだろうか。それとも、それぐらいコントロールできるという実力を誇示した…

Fukushima 50と非国民

福島第一原子力発電所の事故の直後、アメリカでは発電所の事故拡大を防ぐために発電所にとどまった東京電力の職員たちをFukushima 50と呼び、その英雄的な行動を報道していたという(http://goo.gl/6xP3e)。 なぜFukushima 50がアメリカで報道された理由につ…

因果系宇宙に生まれて

私は北区出身ということもあり、清野とおる「東京都北区赤羽」をいまさらながら読んでみた。 清野とおるが冒頭で書いているように、北区は荒川区とならんで東京23区の辺境で、その住民以外は誰も関心を持っていなかった。正確に言えば、清野とおる自身がそう…

なぜ日本人はこんなに英語が下手なのか

インターネットで"Why are Japanese so bad at English?"(http://goo.gl/X52V9)という記事を見つけた。冗談交じりに書かれているが、論旨には概ね賛成できるので、翻訳してみようと思う(ジョークはうまく翻訳できなかった…)。あと、英語版のウェブログに、…

日本語で読む、日本語で書く、英語で読む、英語で書く

当初はどのくらい続くかなと自分でも危ぶんでいたけれど、英語のウェブログ(http://goo.gl/EuVns)も、2年半ほど経ち、いまではすっかり習慣になった。 この日本語のウェブログと英語のウェブログを交互に書くようにしている。はじめは、英語のウェブログを辞…

近代化と土着性:フラと盆踊り

最近、日本語のウェブログを書く意欲が低下している。今日も、英語版(http://goo.gl/wfQMO)の和訳の転載をする。日本語が固いのは翻訳(自分で書いたのを自分で翻訳しているのだけれども)ため。 また、「マーク・トウェインのハワイ通信」について書こうと…

1866年と2012年のハワイ「マーク・トウェイン―ハワイ通信」

前のエントリーでハワイ旅行について書いたけれど、旅行中に読んだ"Mark Twain's Letters from Hawaii"「マーク・トウェイン―ハワイ通信」という本の感想を英語版のウェブログ(http://goo.gl/E1Fg0)に書いた。その和訳を転載しようと思う。 前回のエントリー…

セミの声と日本社会アレルギー

今年の夏休みはハワイのカウアイ島に行ってきた。 今回の旅行のメインテーマは、海外でゴルフをやってみようということだった。キャディバッグを持った旅行は初めてだったので、なるべく移動をしない滞在型にしようということで、ハワイのリゾートを選んだ。…

雪の花嫁の城

リチャード・ブローティガン「東京モンタナ特急」を読んだ。その事情は英語のウェブログ(http://goo.gl/elvwz)に書いたのはここでは省略する。 この本には相互に関連はない掌編が並んでいるのだが、いちばん気に入ったものを翻訳しようと思う(著作権は侵害…

"The Internet"と「网络」と「インターネット」

TED(http://www.ted.com/)のPodcastを聴きながら通勤することがある。この前、TEDで"Michael Anti: Behind the Great Firewall of China"(http://goo.gl/hGGux)という中国におけるインターネットについてのスピーチを聞いた。 スピーカーのMichael Antiは、…

オリンピックにふさわしい競技とは

柔道を見るのは嫌いではないけれど、さすがにそればかりが放送されているテレビのオリンピック中継やスポーツニュースにはいささか食傷してきた。 NHKのウェブサイトでは、ネットで生中継している(http://www1.nhk.or.jp/olympic/live/)が、なかなか画期的な…

伝統と革新:沖縄の音楽、文楽、歌舞伎

この前の日曜日、つれあいと琉球フェスティバルに行き、ライブで登川誠仁を見て心から感動した。 英語の方のウェブログ("Everyday Life in Uptown Tokyo" (http://goo.gl/EuVns))に、その感想を書いたので("Tradition and Progress: Contemporary Okinawan F…

英語圏市場と日本語圏市場

普段、テレビドラマはほとんど見ないのだが、NHK-BSで再放送していた"Sherlock Series 1"(http://www.bbc.co.uk/programmes/b018ttws)を見だしたら、おもしろくて途中でやめられなくなった。 "Sherlock"は、シャーロック・ホームズの設定を現代に移したオリ…

"It's the lie that everything's gonna be OK, but you don't have to be alone."

ジョディ・フォスター監督、メル・ギブソン主演の映画「それでも、愛してる」を見てきた。 ネタバレを気にしながらあらすじを要約するのもめんどうなので、トレイラーを引用する。 メル・ギブソンがうつになった中年男を演じている。主人公はビーバーのぬい…

アナキストの夢

以前、「アナキストの悲劇」(id:yagian:20120520:1337500825)というエントリーを書いた。 そこでは、大杉栄に代表されるアナキストの思想には共感するけれども、組織的・統制的・抑圧的なコミュニスト・ボルシェビキには敗れるように運命づけられている。そ…