2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

東京都知事選挙「選挙公報」を読む:都知事をどうやって選ぶのか

東京都知事選挙「選挙公報」を読む 東京都知事選挙の選挙公報が我が家にも配達され、今、それを眺めている。 候補者が提出した版下をそのまま印刷しているのだろう、内容、レイアウトなど、有力候補、泡沫候補によって千差万別である(内容にある程度の制約…

原子力発電所の再稼働に関する思考実験

今日も実現可能性の乏しい極論を書く。おそらく実現はしないと思うけれど、論点を明確にする効果があると考えている。 今日の主題は原子力発電所の再稼働をどのように決定すべきか、という問題である。 私の答えは、放射性廃棄物の最終処分、重大事故発生時…

「負け犬」のための民主主義

選挙が近づくと投票を呼びかける広報を見かける。 確かに投票をすることは重要なことだけど、私の場合は虚しさも感じる。 都知事選挙は、選挙権を得てから一回も当選した候補に投票したことがない。今回も有力候補に都知事としての魅力をまるで感じないから…

佐幕派改め共和主義者の改憲論

「佐幕派の「維新レジームからの脱却」論」(id:yagian:20140114:1389648498)にも書いたように、呉智英「封建主義者かく語りき」を意識しつつ「佐幕派」を称していくつかの極論を書いてきた。舞台裏を明かすのは野暮だけど、「佐幕派」という少数派の極端な立…

「あふれる"ポエム"」「パワースポットブーム」「前向きソング」

NHK「クローズアップ現代」で「あふれる“ポエム”?! 〜不透明な社会を覆うやさしいコトバ〜」(http://goo.gl/qsq5O3)という特集を見た。 このなかで取り上げられていた「居酒屋甲子園」というイベントや、やけに「前向き」な居酒屋に対して、Internet上で違…

佐幕派の「維新レジームからの脱却」論

呉智英のデビュー作に「封建主義者かく語りき」という本がある。戦後民主主義を「封建主義」(主として論語)の立場から批判したものである。 もちろん呉智英は半分冗談なのだけれども、半分は本気である。その気持はよく分かる。日本の戦後民主主義は確かに…

"Bandit(匪賊)"としてのAl-Qaeda

Eric Hobsbawm "Bandits" (エリック・ホブズボーム「匪賊の社会史」)を読み返した。 Eric Hobsbawmは、イギリスのマルクス主義歴史学者で、"The Invention of Tradition" (「創られた伝統」ちなにみ、kindleで廉価版が発売されているので、一読することをお…

道徳的な福祉:ObamaCare反対論への誤解

Americaには、根強いObamaCare反対論がある。この反対論は、きわめてAmerica的な現象であるため、反対論の根拠について誤解があるように思う。 日本におけるObamaCare反対論者のstereotypeは、創造説を信奉している頑迷なTea Party Movementの支持者か、Wall…

「善き市民」の哲学:Michael Sandel「公共哲学」

Michael Sandel「公共哲学」を読んだ。 これまでも「リベラリズムと正義の限界」を含め彼の本は何冊か読んでいたのだが、彼の主張が腑に落ちなかった。この本は、Michael Sandelの時事的な論説が集められており、体系的な著作よりもむしろどのような文脈、背…

佐幕派の靖国嫌い

私は靖国神社が嫌いだ、佐幕派だから。 靖国神社のwebsiteに次のように書かれている(http://www.yasukuni.or.jp/history/detail.html)。 靖国神社の起源は明治2年(1869)6月29日に建てられた東京招魂社に遡ります… … …国内に避けることのできない不幸な戦い…