イブラヒム・フェレール

久しぶりにMP3プレーヤーを引っ張り出してきて、会社への行き帰りの電車の中で音楽を聴いた。
コンピューターからファイルをコピーするのも面倒なので、そのときプレーヤーに入っている曲をそのまま聴いていた。
入っていたのは、奥田民生MR. Children、そして、Buena Vista Social Clubという取り止めのない組み合わせだった。
今の気分にいちばん合っていたのがBuena Vista Social Club、特に、イブラヒム・フェレールの歌声だった。高級なお店で、お酒を飲みながらゆったりとした気分で聴きたいなめらかな美声である。
うろ覚えだけれども、映画の「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」で、公演のためにニュー・ヨークへ行ったイブラヒム・フェレールが、これでまた音楽でひと花咲かせられる、という意味のことを言っていた(と記憶している)。
ライ・クーダーが自分たちを尊敬してくれる気持ちは素直に受け入れているようだが、これをきっかけに、ふたたびスポットライトを浴びて、ひと儲けしたいという野心もある。いくら老いても、落ちぶれても、山っ気が抜けないミュージッシャン気質を失っていない様子が、見ていて気持ちよかった。
また、映画版も見たくなってきた。