メディアリテラシー

最近、地上波のTVを見ることが少なくなり、もっぱらNHK−BSの番組を見ている。NHK−BSで見ているのは、ニュースとドキュメンタリー、スポーツの中継だ。
BSのニュース、ドキュメンタリーに慣れると、地上波のニュースは、みのもんたが出ている番組や報道ステーションに限らず、NHKのニュースもずいぶん情緒的なところが気になる。キャスターやコメンテーターが、自分の専門に無関係なニュースに対して、単なる感想を呟いているのを放送されても、ほとんど意味を感じないし、いらいらしてくる。ニュースとしては、事実の提示と専門家によるコメントがあれば十分だ。
NHK−BSで、毎時間15分放送されているBSニュースは、コンパクトに事実の報道に徹していて、無駄がない番組の構成がいいと思う。この番組に比べれば、地上波の「おはよう日本」や「ニュース9」は、事実の提示以外の情緒的な部分が多く、気になる。地上波のニュースでいいと思うのは、専門家を呼ぶ「クローズアップ現代」や経済ニュースに徹しているテレビ東京の「モーニングサテライト」や「ワールドビジネスサテライト」ぐらいだろうか。NHK−BSでは、海外で制作されたニュース番組も放送しているけれど、日本のニュースほど情緒的ではないような印象を受ける。
あるある大辞典」の捏造が問題となった。もちろん捏造は問題だ。しかし、仮に捏造していないとしても、問題がある番組は多いと思う。捏造とは言えないのかも知れないけれど、超能力者を呼んで未解決事件を解決しようとする番組や、占い師を中心とした番組は、問題ないのだろうか。
結局、ニュースが情緒的になり、キャスターが無意味な独り言をつぶやく理由は、そちらの方が視聴率が高くなるからなのだろう。そもそも、納豆を食べれば体重が減る、などということは、ほとんどジョークに近いことで、そのようなことを問題にするまでもないという気もしないでもないけれど、どうやらまともに受け取っている視聴者もいたようだ。
仰々しくメディアリテラシーという言葉を使うのはあまり好きではないけれど、重要な問題かもしれない。NHK−BSからも見るに堪える番組がなくなってしまったら、私が困る。