敵の敵は味方、敵の敵の敵の勝利はイスラム教の勝利

昨日のウェブログ(id:yagian:20070613:1181684263)で、パレスチナファタハとハマースが内戦状態になりそうだ、という記事について書いた。どうやら、ハマースが優勢らしく、ガザ地区を支配下に置いたという。以下は、そのことを伝える記事の一節の引用である。

The Islamic victories aroused fears that the area would become a radical 'Hamastan' backed by Iran and Syria,

"Hamas seizes large Gazan areas" Middle East Features, By Joshua Brilliant Jun 14, 2007, 1:43 GMT, TEL AVIV, Israel (UPI)
http://news.monstersandcritics.com/middleeast/features/article_1317351.php/Hamas_seizes_large_Gazan_areas
イスラム教の勝利によって、この地域にイランとシリアに後押しされた「ハマスタン」という過激な国ができあがるおそれがでてきた。
ハマースがガザ地区から追い出したファタハイスラム教徒による過激派を抱えているのだが、なぜ、それが「イスラム教」"Islamic Victories"の勝利になるのだろうか。
結局、ファタハとハマースが内戦をしてパレスチナが団結しないことは、イスラエルにとって好都合だ。今は、ハマースが優勢だから、イスラエルとアメリカはファタハに肩入れしている。それは、現在たまたま、敵の敵は味方という理由で味方しているだけであって、いずれ、以前のように敵対することもあるだろう。
アメリカの新聞を見ていると、日本の新聞を相対化することができる。日本の新聞が偏向しているということに気づくことができる。しかし、公平に見て、このパレスチナ問題については、日本の新聞の方が冷静な報道をしていると思う。さすがに、ハマースの勝利をイスラム教の勝利と書く日本の新聞を見かけることはない。