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再婚生活

再婚生活

私は、せっかちでひとりでイライラして無用なストレスをためてしまうことが多い。しかも、イライラしていることを人に悟られないようにしようと思い、さらにストレスがたまってしまう。そんな無駄な抵抗しているけれど、周囲の人には私がイライラしていることはばれているのだろうと思う。そんな悪循環から抜け出そうと考えているときに、「再婚生活」で次の一節にぶつかった。これは、筆者の山本文緒が、整体の先生から受けるアドバイスである。

 ストレスはなくそうたってなくなるものではないですよ。たとえれば雨でディズニーランドに行けないようなものでなので(このくらいゆるく考えろとということ)、雨が上がるまでの間、他の楽しいことを見つけて時間を過ごせばいいんです。人間は随分とこの「待つ」ことが苦手でね。生きている間にはみんなが思っているより随分「待つ時間」というのは長いと思うんです。この時間をどういう心持ちで過ごすかによってストレスを軽減できると思いますよ。

私は、重度の活字中毒なのだが、おそらく「待つ時間」を消化するために本を使っていたのだと思う。何もしないでいる時間に耐えられなくて、活字を目で追うことでその時間を埋めていた。しかし、活字を目で追っていても、ゆとりをもって時間を過ごしていた訳ではなく、ストレスはストレスとしてたまっていた。
活字中毒を解消することはできないだろうし、むりに解消する必要もないと思うが、ゆとりをもった心持ちで本を読む方法を考えてみようと思う。