読書メモ:「勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力」

しばらく前のエントリーで、ひたすら眠く、本を読んだり、ウェブログを書いたりする時間がとれないということを書いた(id:yagian:20081010)。
しかし、ここ数日、ひたすら眠い時期は終わり、睡眠のリズムがむしろ不眠の方に振れてきて、本を読む時間ができるようになってきた。今日は、緊急の仕事が片付いて、午後、勉強の時間をとることができた。そこで、しばらく積読状態だった「勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力」を読んでみた。
この本では、ビジネスに、そして人生に役立つ七つの力、「論理思考力」「水平思考力」「視覚化力」「数字力」「言語力」「知的体力」「偶然力」について扱っている。私は、特に「知的体力」「偶然力」の章の印象が強かった。
最初の五つの力、「論理思考力」から「言語力」について書かれている内容は、得意不得意はあれ、これまでも、自分自身が意識的に努力してきたことがらだった。もちろん、この五つの力のすべてに自信があるわけではないから、参考になるところもあったけれど、自分にとってはあまり新味はなかった。
「知的体力」の章では、五つの力を十分に発揮させるための、心身両面をよいコンディションに保つ方法について語られている。また、「偶然力」の章では、偶然にめぐり合った人、ことがらをどのように有効に結び付けていく方法について語られている。いずれも、今、自分が直面している問題とかかわりがあると思った。
「知的体力」について、勝間和代は次のように書いている。

 したがって、私たちが自分の思考力を最大限に発揮しようとするとき、そこで重要なのは、いかに心身を健全に保ち、心を健全に保っていくかです。偏りのない素直な心で、いいものはいい、悪いものは悪いと認め、行動に移していけるかどうかが、思考力の最大のポイントです。
(pp264-265)

また、「偶然力」については次のように書いている。

 予期せぬ出来事はどうしても起こるのだから
 それを避けるのではなく、起きたことをつねに最大限活用しよう
 という考え方です。
(p291)

私は、「うつ」は、生活のあり方が生んでいるという意味で、一種の生活習慣病だと思っている。
うつ病になる直前の自分は、「知的体力」や「偶然力」の意味で、大きな問題を抱えており、それが病気という形に現われたのだと思う。自分をどんどん小さな世界に追い詰め、逃げ場を失い、善悪の判断もうまくできず、心の面でのコンディションが最悪だった。偶然の出来事、出会いを活かして世界を広げることからはほど遠い状態だった。
今は、異動をして、過去の仕事の世界をいったんリセットすることができた。これからは、まずは「知的体力」を養って心身の健康を保つこと、その次にには、世界を広げていくような「偶然力」を高めていくことが課題だと思う。
小さな世界にはまっていた時は、その薄暗い小さな世界の中の第一人者になっていて、何かわからないことを誰かに聞くということを久しくしていなかった。しかし、今は、新しい仕事を始めており、わからないことだらけである。人づて、人づてに尋ねていくことを繰り返している。そうすることで、人間関係が広がっていくような予感がして、わくわくしている。
今まで、リアルの世界では、このウェブログは知る人は知っているけれど、積極的に人に知らしめようとしたことはなかった。しかし、自分をさらけ出す意味でも、こんなウェブログを書いていることを人に伝えていこうという気持ちになってきた。それが「偶然力」を高めることにもなるように思う。