神々しさ

クリント・イーストウッド映画特集は継続中で、今日の午前中は「ペイル・ライダー」を見た。
「ペイル・ライダー」は、クリント・イーストウッドファンの私にとって、彼が出演、演出した映画のなかでいちばん好きな作品である。映像がきれいで、そして、とにかく、クリント・イーストウッドがかっこいいのである。
中条省平クリント・イーストウッド」の「ペイル・ライダー」への批評を引用したい。

 主人公は……イーストウッドの神話的ガンマンの究極のイメージなのである。……
 『ペイル・ライダー』の映画的スタイルは、……きわめて古典的な静澄さをもち、とくに野外場面の広大なロング・ショットと、室内場面の極端に薄暗い照明のコントラストはすばらしい効果を生んでいる。……
 ……物語は開巻からラストの一対七の対決まで、首尾一貫した筋立てに単純化されており、ドラマツゥルギーの面からも……古典的という形容詞がぴったりの作品なのである。
 そうしたさまざまな意味から、『ペイル・ライダー』は「最後のウエスタン」と呼ぶにふさわしい充実しきった傑作なのだ……(pp79-80)

付け加えるところはあまりない。「ブロンコ・ビリー」のようなコメディも悪くないけれど、クリント・イーストウッドファンにとっては、「ペイル・ライダー」の「神話的ガンマン」の神々しいほどのかっこよさはたまらないものがある。