小説巧者

村上春樹の長編はすべて読んでいるが、短編集はまだ読んでいないものもある。「1Q84」を読んだ勢いで、短編集をまとめて3冊ほど購入した。
回転木馬のデッド・ヒート」を、会社の行き帰りと昼休みであっという間に読んでしまった。村上春樹は小説巧者だとあらためて感心してしまった。
冒頭には興味を惹くちょっと奇妙なエピソードがあり、次のページをめくりたくなるように物語がリーダブルな文章で展開し、最後には余韻がのこるなぞめいた結末がやってくる。そんな短編が八つ並んでいる。
村上春樹の長編を読んだときのような深い感動はないけれど、サービスのいいレストランでおいしいものを食べたような気持ちになれた。

1Q84 BOOK 1

1Q84 BOOK 1

1Q84 BOOK 2

1Q84 BOOK 2

回転木馬のデッド・ヒート (講談社文庫)

回転木馬のデッド・ヒート (講談社文庫)