身辺雑記を書き続けて

ちきりんさんのエントリー「あなたの文章を私は読んでいます」(id:Chikirin:20101230)を読んで、そうだよなぁと思った。
私自身、これまでウェブログ以前の時代を含めて、身辺雑記をインターネット上に書いてきてもう14年になる。読書はこどもの頃からの習慣ですっかり身についている。水泳もほそぼそだけれどもこれもこどもの頃から続けている。今勤めている会社に入って20年になった。この三つを除いて、身辺雑記を書くという習慣以上に長続きしているものはない。
これまで書いてきた文章の量は膨大になるし、かけた時間とエネルギーも半端なものではない。そして、それは、今のところ、まったくの無償の行為、趣味である。自分でも理由はよくわかっていないけれど、身辺雑記を書き、それを公表するという行為が、自分が生きていく上でよほど必要な事柄なのだろうと思う。
会社の自分のPCで、遊びで社内向けのウェブサイトを作ったのがきっかけだった。それに会社の後輩の入江くん(http://hirie.sakura.ne.jp/)が反応してくれたのがすべての始まりだったと思う。ISPのサーバーにのせて公開することを勧めてくれた。その頃、入江くん自身のウェブサイトを中心として、身辺雑記をインターネット上に書いている人たちのリンク集が作られており、お互いの掲示板に書き込んだりして、ゆるい関係を作っていた。
その頃からの知り合いに、レーナさん(http://blog.livedoor.jp/h_reina/)、結城さん(http://www.hyuki.com/)、インチキ化学者さん(http://inchiki-chemist.blog.so-net.ne.jp/)とその妻さん(id:intsuma)、JKさん(http://jkism.com/index.html)、稲本(id:yinamoto 彼とは学生時代からの知り合いだけど)がいる。その他、ウェブサイトをやめてしまったり、行方不明になってしまった人も多い。その頃の私のウェブサイトも残してある(http://www.lares.dti.ne.jp/~ttakagi/diary/)。なんだか手作り感覚のトップページが懐かしい感じがする。
それ以前は、自ら文章を書くという習慣はなかった。もちろん、学校や仕事で必要な文章は書いていたし、その作業自体は嫌いではなかった。しかし、自分の意志で日記をつけたことはなかったし、手紙をたくさん書くというわけでもなかった。インターネット以前の時代でも、同人誌を作ったりしていた人はいたし、コミケだってあった。けれど、自ら同人誌を作って発表しようとまでは思っていなかった。
インターネットの発信するためのコストの安さ、手軽さがポイントだったと思う。結局、私の書きたかったことは雑多な内容の身辺雑記だったから、ある特定の趣味のグループに属することができない。その意味では、同人誌を作ったり、コミケに参加したりということには向いていなかった。ウェブサイトだと、自分ひとりで好きなように作り、文章を書き散らすことができることが魅力だった。その上、幸運なことに、書き始めたときから、少ないながらも固定的な読者を得ることができたし、ゆるやかなコミュニケーションをとることもできた。そのことが、書き続ける上での大きな原動力となったし、自分のなかから、それまでは自分でも気がついていなかったものが引き出されてきたという感覚がある。そういう意味では、他の人のブログにもコメントを残したり反応することで、書き続けるモティベーションをあげたいと思う。けれども、実際にはなかなか実行できていない。
私にとってインターネットは、もちろん、仕事や生活において実用的な意味で、便利な情報収集ツールとして使っているけれど、趣味の観点からは、圧倒的に情報発信のツールとしての意味が大きい。いくつか定期的に観ているウェブログはあるけれど、それほどの数はない。ツイッターでもフォローしている人たちはいるし、フォローされればフォローを返すことも多いけれど、あまりまじめに読んでいない。それよりは、自分でウェブログに書き、ツイートすることの方が圧倒的に楽しいし、自分にとっても重要である。
そんな自分勝手な趣味だけれども、反応があるとうれしいし、結局は、それを求めているような気もしている。ほんとうに雑多な身辺雑記だけれども、これからもよろしくお願いします。