素直な大人

老人性早朝覚醒(ほんとうは、うつ病睡眠障害だと思う)のため、休日でも早朝から起きている。
日曜7:00からフジテレビで「ボクらの時代」という三人で話をするトーク番組があり、出演者によって面白い話になることがあって、だいたい毎週見ている。今日は、谷川俊太郎箭内道彦宮藤官九郎の三人で、これは見逃せないなと思っていたけれど、予想通り面白かった。
三人ともそれぞれの分野では一流の仕事をしていて、さらに周辺の領域にまで活動範囲を広げている人たちだけれども、だからこそかもしれないが、まるで格好をつけたり、辻褄を合わせるようなことながく、率直で素直に話をしていて感じがよかったし、話の内容もよかった。
箭内道彦宮藤官九郎はどちらかといえば聞き役に回っていて、谷川さんに率直な疑問をぶつけていた。谷川さんは、それに対して、母親との関係の話とか、お金の話とか、さり気なく飾らずに話していた。しかし、だからといって青臭い告白という印象はまったくなく、嫌味にならない周囲への配慮があって、大人な感じだった。自分のことを掘り下げていて自己理解が深く、常に客観的に自分を見ている自分がいるという印象だった。
箭内さんは相変わらずの合気道ぶりだった。

『サラリーマン合気道』。
やりたいことなんて何もない。
僕たちは、流されるから遠くに行けるのです。
(p245)

箭内道彦「サラリーマン合気道」)

サラリーマン合気道 (幻冬舎文庫)

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