ほんとうに選挙に行くべきか?

日本語でウェブログを書く意義を見失っていることと、最近体調が下降気味なので、すっかりこちらのウェブログにはご無沙汰してしまっている。今日は、日本の衆議院選挙というドメスティックな話題なので、久しぶりに日本語で書いてみようと思う。
私は選挙はもっぱら負け組で、投票した候補はたいてい落選する。前回の衆議院選挙では自民党に投票し、今回は民主党に投票し、都知事選挙はもちろん猪瀬直樹には投票せず、松沢成文に投票した。
私自身の政治信条はリバタリアニズムだから、日本にこの立場の政党は存在しない。いちばん近かったのは小泉純一郎であるが、今の自民党では小泉的立場は大きく後退している。だから、その都度、セカンドベストを考えながら投票先を考えている。前回の衆議院選挙では、民主党政権運営能力がなかろうと思い自民党に投票し、今回は、自民党が大勝して公明党を切り捨てて維新の会と組んで改憲に突っ走られては困ると思って民主党に投票した。石原慎太郎は評価していないので、その後継者の猪瀬直樹には投票できない。
今回もいちおう投票に行ったけれど、そうとう虚しい。他人にも、選挙に行ったほうがいいとはとてもではないけれど勧められない。
戦前の二大政党制が終焉したとき、政党を主軸にした議院内閣制に対しては左右からの攻撃があった。左翼は、当然、議院内閣制と「民主的」選挙制度はブルジョアジーの利益を代表したものだとみていたし、右翼は天皇を中心とした国家主義を目指していた。現代の日本の政治制度はかなり行き詰まっていると思うけれど、「民主的」選挙制度自体への疑問を呈する人が少ないのは不思議といえは不思議である。
リバタリアニズムは個人の自由を最大限重視するから、ある意味アナキズムに親しいところがある。だから、国家という制度に対しては基本的には疑惑の目を向けていて、当然、「民主制」にも疑問を持つことになる。
投票したい人をあえて止めはしないけれど、ボイコットという積極的な政治的意志の表明だってあっていいと思う。