仮設住宅の凍える冬

日本語ではこの気持をうまく表現できない気がして英語で書いたけれど、書き上げてから、やっぱり日本語でも伝えたいと思い、和訳してみたら、やっぱり翻訳調の日本語になってしまった。
"A Freezing Winter in Temporary Housing" ( http://yagian.blogspot.jp/2014/03/a-freezing-winter-in-temporary-housing.html)

東日本大震災から三回目の3月11日である。

テレビでは震災関係の多くの番組が放送されているけれど、私は動揺しすぎてしまい、見ることができない。以前は見ることができたけれど、最近はだめだ。

地震被災者を襲った災害は、あまりに巨大で悲劇的すぎるため、ほんとうのところ何が起きたのかうまく理解することができない。以前は、他人ごとか、一種の神話のようにそれらの番組を見ていた。

海岸の町を津波が飲み込むシーンを何度も何度も見たけれど、いまだに、それに対する自分の感情がうまく理解できない。

2011年3月12日に書いたエントリー「J. G. バラードの世界」ではこんなことを書いている。
「頭では何が起こったか理解しているけれど、それが現実だということを心が受け入れていない。今、超現実の世界に生きている。」
“The J. G. Ballard's World” (http://yagian.blogspot.jp/2011/03/j-g-ballards-world.html)

この冬は寒かった。

まだ仮設住宅に住んでいる被災者も多い。そんな仮設住宅で凍える冬を過ごすことがどれだけ厳しいかはっきりと想像できる。巨大な悲劇ではないけれど、本当の辛苦である。

次の冬が来る前に、彼らが自分の家に引っ越せるように深く願っている。