土曜日の夜のDJショー

土曜日の夜のDJショー

特に用事がない土曜日の夜は、五時頃から飲み始める。ビールを飲むときもあるし、最近はモヒートを作ることが多い。先週の土曜日はジン・トニックを作った。

チーズをつまみに飲みながら、Apple TVを使って音楽をかける。テレビで画像が見えるからYouTubeの動画をかけることが多いけれど、いい動画がないときはGoogle Play Musicの音楽をかけることもある。

静かな音楽から始まり、食事を食べ、お酒が進んでくると、盛り上がってくる。最後は、つれあいと二人で、交互にお気に入りの音楽をかける。最初はその日の雰囲気を考えた選曲をするけれど、最後には自分の好きな曲を勝手にかけるようになる。

自分の選曲を振り返って、ああ、自分はこの人たちの音楽がほんとうに好きなんだなと気がつく。

ウェンブリー・スタジアムの大合唱

ウェンブリー・スタジアムのライブでのオアシス「Don't Look Back in Anger」。"And so Sally can wait"から始まるサビのところ、ノエル・ギャラガーはあえて歌わず、スタジアムの大観衆の大合唱になる。

観客も盛り上がるだろうし、これだけの大観衆が自分の曲を合唱するのを聴いているノエル・ギャラガーはさぞかし感慨深いだろう、ミュージシャン冥利に尽きるだろうと思い、この動画を見るたびになぜか自分まで胸が熱くなってしまう。


Oasis - Don't Look Back in Anger - Live at Wembley Stadium 2000 - Familiar To Millions

夢の”Car Pool Karaoke

ジェームス・コーデンというコメディアンがホストをする番組で、有名な歌手をゲストにして、自動車のなかで歌いまくる「カープール・カラオケ」というコーナーがある。スティービー・ワンダーが出演した回があり、そこで「Superstition」や「Sir Duke」をいっしょに思い切り歌う。夢のようなシチュエーションだ。うらやましい。


Stevie Wonder Carpool Karaoke

スティービー・ワンダーは、過小評価されている訳ではないけれど、過小評価されているような気がする。なんと表現すればよいかよくわからないけれど、この感じ、伝わるだろうか。

1970年代のスティービー・ワンダーの楽曲は、ほんとうにすばらしいと思う。さまざまなジャンルの音楽に挑戦し、新しさもあるけれど、けっして自己満足にならずにポップでもある。そして、どのような音楽をやってもスティービー・ワンダーのすばらしい歌声で、彼自身の音楽になる。この時期は、アルバムのどの曲を聴いても名曲で、奇跡的である。ポップ・ミュージックの歴史のなかで、1960年代のビートルズに比肩する達成ではないだろうか。

ポール・マッカトニーにも共通するけれど、スティービー・ワンダーは伝説になる要素が乏しく、結果的に過小評価されてしまっているように思う。この「カー・プール・カラオケ」でも、「あ、運転免許持ってなかった」というギャグを喜々として演じていて、もう、いい人という印象である。

1970年代のスティービー・ワンダーの映像を見ると、もうちょっと痩せていて、キレキレな雰囲気を漂わし、ファッションも決まっていて、かっこいい。下の動画はセサミストリートに出演して「Superstition」を歌っているもの。これを見れば彼への印象も多少はかわるだろうか。


Stevie Wonder - Superstition live on Sesame Street

伝説の中華街ライブ

細野晴臣YMO以前、「トロピカル・ダンディー」から「泰安洋行」の時期の音楽が、特に気持ちよすぎる。気分がくさくさして逃避したい時には、よくこの二枚のアルバムを聴いている。

その時代に細野さんが横浜中華街の同發でやった伝説のライブの動画がYouTubeにあがっている。ほんとうにいい時代になったものだ。

似非オリエンタル、似非トロピカルの雰囲気をテーマとしたこの時期の細野さんが、中国ではない横浜中華街で「北京ダック」という曲を演奏する。細野さんの風貌は、ちょっとどこの人かわからないような怪しげな眼鏡と髭。


TIN PAN ALLEY Peking Duck

最高のエンターテイメント

ジェイムス・ブラウンはさまざまな映像が残されているけれど、パリでの公演がいちばんかっこいいと思う。

ジャズ・ミュージシャンがパリに行くと、差別されていたアメリカに比べて非常にリスペクトされていて居心地がよかったという。ジェイムス・ブラウンも似たようなことがあるのではないだろうか。ドレス・アップしていて、よそ行き感はあるけれど、とにかくかっこいい。


James Brown - Sunny ( Live in Paris )

これは、ソウル・トレインでのジェイム・ブラウン。パリ公演に比べるとよりリラックスしている感じがするし、当時のファッションも取り入れている。でも、緊張したパリ公演の方が好きかな。


JAMES BROWN Soul Train 1974 Cold Sweat, Payback, Damn Right I Am Somebody