英語のレッスンの感想と課題

英語のレッスンをはじめました

語学は基本的に独学をしてきたけれど、スピーキングの能力を高めるために、語学のレッスンを受けることにした。

去年の9月から1月まで中国語のマンツーマンレッスンを受けていたが、これを一時お休みをして、2月から会社から受講料の補助がでるGABAのマンツーマンレッスンをはじめている。なかなか興味深く、楽しめている。

話すことと聞くことの能力差

日本語では、聞くことと話すことの間で能力の差があるという自己認識はない。読み書きについて言えば、人よりはスピードは速いかもしれない、という認識はある。

中級の入口あたりの中国語、初級の手話について言えば、ヒアリングよりはスピーキングのほうが楽である。もちろん、語彙や表現のバリエーションが限られているから、思うことが自由に言える訳ではないけれど、表現できる範囲では言いたいことは概ね相手に伝えることができる。しかし、相手が何を言っているかわからないことが多い。

一方、英語はヒアリングのほうがスピーキングより能力が高い。GABAのレッスンを受けていて、相手の言っていることはほぼ理解できるが、話すほうが思うように行かない。

これは、現在の語学のレベルの問題か、それとも語学の習得プロセスが中国語、手話、英語で異なっているための問題か、なかなか興味深い。

世間知と語学

GABAの先生は、バックグラウンドが多様なところがよい。いままでトライアルを含め4回のレッスンを受けた。最初は、サンフランシスコ出身のチャイニーズアメリカン、二人目はガーナ人、三人目は若い頃にアメリカに移住したパキスタン人、四人目は若い頃金鉱を探索していたオーストラリア人。

チャイニーズアメリカンとは、以前、サンフランシスコで見たジャイアンツの試合について話をした。あの頃はバリー・ボンズがいたなぁ、とか。次にまたその彼のレッスンを取ったら、スーパーボウルの話をしなければ。

ガーナ人とは、家庭内での言語について話をした。ガーナにはローカルランゲージがたくさんあり、両親の言葉が違ったので、家庭内共通語が英語だったという。両親は英語で話をして、先生は両親それぞれの言葉をしゃべれるという。

パキスタン人は、両親が裕福だったらしく、アメリカでの高校時代、マスタングを買ってもらい、同級生がみな乗りたがったという話をしていた。

オーストラリア人によると、金鉱の仕事は遠隔地で、食住の費用は会社持ちで、給料も高く、お金を貯めることができたという。そのあと、バックパッカーとして旅に出て、いまは日本で英語を教えることになった、もう、貯金もなくなったという。これに対して、私は、でも、自由を買えたんだからよかったじゃない、と言った。話が盛り上がり、結局、テキストはやめて、ずっとフリートークをしていた。

考えてみれば、語学の問題以前に、若い頃は初めてあった人を相手に雑談をするなんてとてもできなかった。世界から集まってきた人たちと、それぞれの話題でなんとなく話ができるようになったのは、自分も多少は世間知がついたなぁと思う。外国語でコミュニケーションをするということは、単に言語を学ぶということではなく、さまざまな経験、知識を総動員するものだと思った。

英語の現在地点と課題

レッスンのあと、先生がコメントを書いてくれる。元金鉱探索人のオーストラリア人の先生のコメントによると、長所は "You did well keeping the conversation going and asking follow up questions." で、課題は "Lets work on more natural English expressions." という。これはまさに自分の現在地点だなと思う。

世間知で話は盛り上がる。相手の言っていることは理解できるし、意志を通じさせることはそれなりできる。しかし、表現は不正確でナチュラルさに欠けている。

かんたんなセットフレーズは別として、やや複雑なことを話そうとするとセンテンスが組み立てるのにやや時間がかかる。キーフレーズは頭のなかに浮かんでくるが、英語の語順で必要な単語が浮かんでこない、という状況にある。文章を書くときは、おおむね正しい文法を使えるので、これはまさにどんどん話して、どんどん修正してもらうという訓練を積むべきことだろう。

あと、シンプルな単語や表現に逃げてしまう、ということもある。例えば、仕事では英語を話す機会がない、ということを"I don't have any chances to talk with English speakers for work."と話すと、理解はできるけれど"oppotunities"のほうがより適切、とアドバイスしてもらった。いまひとつレベルアップするためには、スピーキングで使えるボキャブラリー、フレーズを地道に増やす必要はあるだろう。

いまのところは、レッスンはいい気分転換になっているし、まずは、いま契約したレッスンを消化しようと思う。そして、TOEIC Speaking & Writingを受験して、使用前使用後の効果を計測してみる予定である。