大阪、八重山、エルメスさん

昨日の夜、つれあいを誘って銀座へ飲みに行った。
一平というおでん屋に入った。ここは、関西風のおでんの店で、おつゆが澄んでいる。私は東京育ちで、小さな頃から濃い味付けに慣れているけれど、おでんは関西風の方がおいしいと思う。
油揚げの中にお餅がはいったネタがおいしかった。煮込まれて、お餅がとろけかかっている具合がいい。最後には、さらにたまったつゆをすすった。
ただ関西風のおでんをだしているというだけではなく、言葉を聴いているとおかみさんや、職人さんも関西の人らしい。つれあいによれば、お店の作りも関西風だという。たしかに、大阪のおでん屋がそのまま銀座にやってきたような雰囲気である。上野のシンスケという東京風の居酒屋とちがって、職人さんは無愛想だけれども、おかみさんが如才なく、お高い感じがしないのがよい。
冷や酒をグラスで頼むと、大きめのコップにたっぷりとした量ででてきた。つれあいは、石垣島泡盛を注文した。泡盛をすすらせてもらうと、沖縄の味と香りが口の中に広がって、石垣島の波止場と飲屋街の景色の記憶がありありとよみがえった。八重山に行きたいと思った。
おでん屋を出た後、いつものようにカラオケに入った。「年下の男の子」を歌いながら、キャンディーズは少々お姉さんキャラで、ポケットのボタンが取れているような年下の男の子をファンとして想定していたのだなと思った。なんだか、キャンディーズは、エルメスさんのようである。
つれあいは、「赤いスイートピー」を歌いながら、手もつながない、そして、時計を見る男の子を電車男のようだと言っていた。