気の毒な人

ライブドアニッポン放送買収の件には、あまり関心がそそられないけれど、ニッポン放送の亀淵社長は気の毒だと思う。
ニッポン放送生え抜きのアナウンサーとしてオールナイト・ニッポンの初代DJをし、社長まで上り詰めた。ラジオ局としては業績もよく、このまま行けばなすべきことをした職業人生として引退できそうだった。
しかし、思いもよらない買収によって社長の座から追われようとしている。しかも、ニッポン放送を目的とした買収であればまだしも、フジテレビ買収の手段として。
ライブドアによる経営がよく、会社がいっそうの飛躍をする可能性もある。だから、ニッポン放送の社員は、もしかしたら、いまより働きがいがあるようになるかもしれない。しかし、亀淵社長にそのチャンスはない。
今、亀淵社長は、フジ・サンケイグループの首脳からの指示にしたがって行動しているように見える。将来、株主代表訴訟を起こされる可能性も高い行動している。フジ・サンケイグループは亀淵社長を守るだろうか。亀淵社長はニッポン放送のプロパーである。フジテレビやサンケイ新聞の社員であったわけではない。そう考えると、社長を解任され、株主代表訴訟の対応に追われる亀淵社長は、フジ・サンケイグループから見捨てられてしまうかもしれない。
気の毒としか言いようがない。