人格否定と人道

今日、健康診断を受診した。
今年から胃の検査があるというので、初めての飲むバリウムは苦しくないだろうかと戦々恐々としていた。バリウムを飲む前に飲まされた胃を膨張させる薬は苦しかったが、バリウム自体はそれほど苦しくもなくすっと飲む下すことができた。
私の母親は、バリウムを飲むのが嫌いで、はじめから胃カメラを飲んでしまうと言っていたが、昔のバリウムと比べるとずいぶん飲みやすくなったのではないかと思う。
バリウムを飲むことよりも、飲んだ後、胃の中に充満させるため、うつぶせになったり、ぐるぐる回ったりと、そちらの方があわただしかった。お年寄りは、スムーズにぐるぐる回ることができるのだろうか。そちらの方が心配になった。
以前、腸にバリウムを入れる検査を受けたことがある。こちらは、人間扱いされず、人格を否定されたような検査で、もう、二度と受けたくないと思った記憶がある。この検査では、バリウムを飲む代りに、肛門に管を刺され、そこからバリウムが注入されるのである。検査着の下に紙製のパンツをはくかどうか聞かれ、その紙製パンツが妙に人格否定的なのが気に入らず、検査着の下はパンツなしで検査に臨んだ。管からバリウムが注入される気味悪い感覚を感じながら、腸にバリウムを行きわたらせるために、乗せられた台が前後左右ぐるぐると回される。
これに比べれば、胃のバリウム検査はずいぶん人道的だと思った。