オリンピックにふさわしい競技とは

柔道を見るのは嫌いではないけれど、さすがにそればかりが放送されているテレビのオリンピック中継やスポーツニュースにはいささか食傷してきた。
NHKのウェブサイトでは、ネットで生中継している(http://www1.nhk.or.jp/olympic/live/)が、なかなか画期的なことだと思う。いま、バスケットボールのフランス対アルゼンチンの試合を見ながらこのエントリーを書いているけれど、フランスのユニフォームを着たトニー・パーカーやアルゼンチンのユニフォームを着たジノビリを見るのは新鮮だし、スカウト気分で次にNBAに来る選手の先物買いをするのも楽しい。
冒頭にも書いたけれど、柔道は嫌いではないけれど、正直に言ってオリンピックにふさわしい競技か疑問である。
私は、国威発揚のためのメダル数争いにはさっぱり関心が湧かず、日本チームが取ったメダルの数もどうでもいいと思っている。BBSのニュースを見ていると、地元だからといってとくだんメダル数に血眼をあげていないイギリスは相変わらず大人っぽいと思う(開会式の演出にダニー・ボイルを使うというセンスも含めて)。また、いまだにマイナースポーツの強化に力をいれてメダルを稼ごうとする中国は、正直こどもっぽいと思う。
私がオリンピックで見たいのは、世界中のトップ中のトップのアスリートの真剣勝負である。世界的に競技人口が多いスポーツの方が、やはりアスリートとしてのレベルが高いと思う。また、そのスポーツのなかでトップの選手が出場してくる、ということも必須の条件だと思う。
そう考えると、東京オリンピックで正式種目になった柔道やソウルオリンピックで正式種目になったテコンドーは、もうやめてもいいのではないか。確かに、開催国が盛り上がることは悪いことではない。だから、ご当地種目があってもいい。しかし、その一回限りでいい。競技関係者には申し訳ないけれど、トランポリンがオリンピック種目である理由がまったく理解できない。
また、メジャースポーツであっても、サッカーやボクシングはその種目のトップがでてこないので、やはりオリンピックにはふさわしくない。テニスも、オリンピックより四大トーナメントの方が権威があるから、わざわざオリンピックでやる必要はないと思う。
NBAのトップの選手が出場して、国別対抗という普段とは違うチームで戦うバスケットボールはなかなか楽しい。正直言って、野球は世界的にみればメジャースポーツではないし、MLBが協力しない以上、オリンピックの種目から外れるのはやむを得ないと思う。
最高のアスリートが集まるという意味では、やはり陸上競技がオリンピックの花だと思う。日程を見ていると8/3から陸上競技がはじまるようだが、ここからがオリンピックも本番という気分になる。