ワインは欠陥商品

ロゼワインプロヴァンスに限る、クラフトビールポートランドに限る

ふだんロゼワインはあまり飲まないけれど、プロヴァンス地方を旅行したとき、乾燥した夏の夕暮れに戸外にテーブルと椅子を出したホテルの近くのレストランで飲んだロゼワインはほんとうにおいしかった。しかし、日本に帰国して同じ銘柄のロゼワインを飲んでもあれほどおいしいとは感じない。やはり、ロゼワインプロヴァンスに限る。

クラフトビールブーム(わが家の)が盛り上がり、一昨年の夏、その勢いでポートランドに旅行してクラフトビールを飲み歩いたことがあった。Hair of the Dog Brewingというクラフトビール醸造所が直営しているビアパブがあり、そこで飲んだビールがとてもおいしかった。つまみのセンスもすばらしかった。日本でもいろいろなクラフトビールを出すお店もあるけれど、結局、このお店ほど感動するようなクラフトビールに出会ったことはない。やはり、クラフトビールプロヴァンスに限る。 yagian.hatenablog.com

マニュアル車の運転とワインのうんちく

私は自動車を持っていないので、運転するのは年に数回レンタカーを借りるときである。日本やアメリカのレンタカーはいつもオートマだが、ヨーロッパではマニュアル車のことがある。排気量が小さく馬力が足りないマニュアル車を回転数を上げて運転するのは楽しい。

運転の楽しさはわかるけれど、考えてみればマニュアル車というものは、回転数の変化に応じてトルクが大きく変動するという内燃機関の欠点を、人間系で補うものなんだと思う。そういう意味では、マニュアル車はある種の欠陥商品だし、機械として考えればオートマ車や電気自動車に移行するのは自然なんだろう(まあ、公共交通機関が充実した都市で自動車を所有している人のかなりの部分はおもちゃとして所有しているのだろうけれど)。

ワインはどうしても当たりハズレがある。原材料も製造過程も輸送保存でも品質に影響を与える要因が多すぎて、品質が安定しない。だから、ハズレのワインがどうしてもある。消費者から見れば、開けて飲むまでは味がわからないという意味で、ワインは欠陥商品だと思う。

ワインについてのうんちくというのは、結局、ワインの欠陥商品性を逆手にとったマーケティングなんだと思う。飲むまで味がわからない品質の不安定さを、むしろ活用してしまうという意味で、マーケティングの観点からみればすばらしい成功だけど、いち消費者としては、それに付き合うのもなぁと思うようになってきた。

地産地消とワインとビール

お酒の味わいは複合的なものだ。お酒そのものの品質もあるし、気候の要素も大きいし、一緒に食べる食事との組み合わせも重要である。ワインやビールのような「なまもの」性が高いお酒は、ヨーロッパからはるばる運んでくるのも大変だろう。

結局、その土地でみながおいしいと思って飲んでいるお酒を飲む、プロヴァンスロゼワインポートランドクラフトビールのような、そういう地産地消的なお酒の飲み方がいちばんおいしいのではないかと思うようになってきた。

蒸留酒ブーム(わが家の)の到来

最近、わが家では蒸留酒ブームが到来しつつある。

ワインやビールとちがって、蒸留酒は品質が安定していて、当たりハズレがほとんどない。

 夏の飲み物ととして作り始めたモヒートだが、結局、通年飲んでいる。分量さえきちんと計れば、毎回ほぼ同じ味が再現できるのがよい。今では自分好みの味になるレシピもわかっている。

yagian.hatenablog.com

居酒屋で、グレープフルーツを絞る生グレープフルーツサワーがあるとたいてい注文している。これも家で簡単に作れるはずだから、こんど挑戦してみようと思っている。