不都合な真実
高校時代は部活で体を動かしていたのだけれども、大学に入ってあまり運動をせず、不摂生な生活をしていたら、ぐっと太ってしまった。大学生活の後半、健康診断で肝臓の数値が高くなり、脂肪肝といわれてしまった。いまでいうメタボリック症候群である。そこで、あわててダイエットをして、体重を減らしたところ、ぶじ、肝臓の数値が下がった。それ以来、今に至るまで、ダイエットとリバウンドを繰り返して、体重を減らすためのノウハウがそれなりにわかってきた。
私の身長は165cm、高校時代の体重は58kgだった。おそらく、このぐらいの体重が理想だろうと思う。いちばん太ったときは、65kgぐらいまでいったことがある。逆に、いちばんやせたときは54kgになった。これは、やせすぎだった。
ここ1年ぐらい、比較的体重のコントロールはうまくいっていて、去年はだいたい60kgぐらいで安定していた。去年の暮れに腰痛になり、正月を挟んであまり動かずにいたら、1kgちょっと体重が増えてしまった。腰痛対策の意味でも体重を落としたほうがよさそうだし、腹筋と背筋を強化することを勧められていたから、腰の痛みが治まってからは、今度は運動で体重を落とすことにした。
ダイエットに関しては、非常にシンプルに考えている。要するに、日常生活で摂取するカロリーと消費するカロリーのバランスで体重がきまる。摂取するカロリーよりも消費するカロリーを増やせば、体重は減る。そのためには、摂取するカロリーを減らすか、消費するカロリーを減らすか、その二つを同時にするかしかない。さまざまなダイエット法を目にするけれど、細かい枝葉はあまり気にする必要はないと思う。問題は、摂取カロリーを減らし、消費カロリーを増やす行為をいかに習慣化できるかということに尽きると思う。
人によって違うと思うけれど、一般的には、消費カロリーを増やすよりは、摂取カロリーを減らす方が簡単だと思う。いままでのダイエットでは、食事制限を中心として、それだけだと体力が落ちてしまうため、補助的に運動をしていた。だから、運動だけで体重を落とすことはかなり大変かなと思っていた。
実際に試してみると、慣れるまではそれなりに大変だった。だいたい、毎日30分のジョギングに相当する運動をすれば、体重が減っていくことがわかった。しかし、これを継続するのは、簡単ではない。これまでしていた運動は、週末に水泳するぐらいだったけれど、毎日プールに通うことは時間的に難しい。そうなると、家の近くですぐできる運動としてジョギングを取り入れる必要がある。ジョギングだけだと飽きてしまうので、行けるときはプールで泳いだり、ジムでトレッドミルで走ったりする。一日休んだときは、それから数日は少しずつ多めに走って、その分を取り戻す。そんな生活をしていたら、食事制限は特にしなくても確かに体重は減ってきた。
今は、だいたい、58.5kg平均で安定している。2か月で3kg弱減った。これ以上絞ろうと思えば、できないわけではないけれど、あまり無理しないようにしようと思っている。どの程度体を動かせばどの程度体重が減るということがわかったから、ご馳走を食べることに抵抗がなくなった。ダイエットをしていると、カロリーは高いけれど、おいしいものを食べるときに、罪悪感があって思い切り楽しめないことがある。しかし、おもいきり食べても、がんばって1時間走ればいい、と思えば、気が楽だ。
不都合な真実ではあるけれど、楽してダイエットすることはできない。納豆を食べる代わりに何かを食べることをやめれば摂取カロリーが減ることはあるかもしれないけれど、納豆を食べるだけではなやせることはない。