香ばしい人

最近、いちばんよく観ているテレビ番組は、結局、通勤の時にポッドキャストで見ているCNN Anderson Cooper 360°のように思う。この番組は、以前書いたように、時には公開処刑のような吊し上げもするような危険な側面もあるけれど、私のアンテナに引っかかってくるような「香ばしい人」「香ばしい話題」を取り上げてくれてうれしい。
私がいまいちばん旬の「香ばしい人」だと思っているサラ・ペイリンも、ついこの前Anderson Cooperに取り上げられていた。サラ・ペイリンFRBの金融緩和策を批判し、スーパーマーケットで物の値段が上がり、インフレが庶民の暮らしをおびやかしていると語ったことに対し、ウォール・ストリート・ジャーナルの記者が、物価指数は上昇していないことを指摘した。サラ・ペイリンはこれに対し、Facebookで、その記事を不適切に引用した上で、記者を罵倒したという。実に「香ばしい」。サラ・ペイリン本人が出演したら最高なのだが、さすがにAnderson Cooper 360°のインタビューには答えていなかった。
このところ、私のウェブログに「ペイリン バカ」というキーワードで検索してやってくる人がいる。私は、ペイリンのことは「香ばしい人」だとは思っているけれど、バカだとは思っていない。ウェブログのなかでも、おバカキャラだとは書いたけれど、バカだとは書いていない。
たしかに、ペイリンはいわゆるインテリではないし、経済や外交政策などの基礎知識に欠けるところがあるかもしれない。しかし、マケインの副大統領候補になったことをきっかけにして、次期大統領候補の一角を占めるまでにのし上がった政治的な嗅覚は大したものだと思っている。そのおバカキャラも、ウォール・ストリート・ジャーナルに噛み付いて「実感」経済を重視する姿勢も計算づくなのだと思う。その「がっばってる」感が「香ばしさ」を振りまいている。