βブロガー、θブロガー
自己愛が過ぎるかもしれないけれど、自分のウェブログを読むのが好きだ。
オリジナルの視点があり、趣味が良く、メジャーなできごとにも、マイナーな趣味にも目を配り、日本語と英語で書き分けていて、しかも、日本語も英語も読みやすく、すらすらと頭に入ってきて、すっと納得できる。こんなウェブログは他にはあまりないなと思う。って、自分で書いているのだから、自分の趣味と合い、自分の頭のなかにすらすら入ってくるのはあたりまえだけど。
私は自分好きなので、主観的には自分のウェブログをこんなふうに思っているけれど、私のウェブログを客観的に見ると、どんなものだろうか。
日本語版のウェブログは、だいたい1日に100〜200の間のアクセスがある。検索して過去の記事にたどり着いている人も多いけれど、それなりに定期的に読んでくれている読者もいるようである。たまに、絶賛してくれて、物書きになった方がいいと言ってくれる人もいる。ブックマークもたまに付くこともある。けれど、アクセス数はだいたい横ばいで爆発的に増加することはない。
英語版のウェブログ(http://goo.gl/J3DhM)は、はじめて4か月ぐらいだけれど、だいたい1日に10〜20ぐらいのアクセスがある。こちらは始めてからあまり時間が経っていないから徐々にアクセス数は増えている。定期的な読者もいるようで、ウェブログを更新したという情報をTweetすると、すぐに見にくる人もいる。海外の読者が7割、国内の読者が3割程度である。日本版と同じで、おもしろいと言ってくれる人もいるし、文章がうまいとか、物書きになれるとか言ってくれる人もいる。しかし、おそらくは、日本語版と同じく、ある一定のアクセス数になると安定して横ばい状態になるのだろう。
決して数は多くないけれど、確実に感覚が合う人がいて、その人には自分の考えや気持ちが届いている。ただ、その広がりには限界がある。αブロガー*1とはとても言えないけれど、βブロガーぐらい、いやいや、θブロガーぐらいか。
基本的には、私の文章力や内容のおもしろさがその限界を決めているのだろうけれど、やり方によってはもう少しアクセス数を増やすことはできるかもしれないと思う。もちろん、ウェブログを書いているぐらいだから、自己顕示欲は強いほうだと思うし、たくさんの人が読んでくれて、好意的な反応をくれれば単純にうれしい。けれど、実際にアクセス数を増やすための努力をする気持ちにはならない。
アクセスログを眺めていると、ウケるエントリーがだいたい分かる。テーマ選びと文章量、文体がポイントになっているように思う。そういうウケるエントリーを中心に書けばたぶんアクセス数は増える。しかし、それよりはそのとき書きたいことを優先してしまう。
読者が増えない理由のひとつに、ウェブログとしてのテーマがはっきりしていないように見えることもあるのだろうと思う。本や音楽の感想があり、身辺雑記があり、時事問題や思想についての堅い話があり、最近では、妙に英語の話が続いていたりする。
たぶん、ずいぶん移り気な人に見えているのだろうと想像している。けれど、自分の中ではすべてが繋がっていてひとつの世界をつくっている。それを伝えるのはなかなか難しいけれど。
結局、より多くの人に読んでもらいたいという気持ちがありながらも、去る人は追わずという方式で、自分の書きたいことを書き、それを楽しんでもらえる人は楽しんでほしいという形になっている。そういうスタイルとウェブログという形式は合っているようにも思う。
考えて見れば、インターネットの世界だけではなく、リアルの世界での人付き合いも似ていると思う。友だちは少ない方だと思う。けれど、ごく少ないけれど、非常に気の合う友だちがいる。あまり積極的に友だちを増やそうという努力はせず、マイペースで生きていて、自然と気があった人と付き合うという感じである。われながら、自己愛が強く、わがままだと思う。
これからも、インターネットでもリアルワールドでも、わがまま放題で生きていくと思うけれど、もしお付き合いいただき、気に入ってくれる人がいるとうれしく思う。