2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

鏡としてのオウム真理教

昨日、NHKスペシャル「オウム真理教」(http://goo.gl/p6qGX)の前半を見た。オウム真理教は、けっして特殊な存在ではなく、国家や宗教のグロテクスな縮図であり、彼らのことを考えることが国家や宗教を考えることに繋がると思う。 カルトが日本社会を破壊し自…

国家資本主義と自由市場資本主義

しばらく前、「民主制、官僚制、市場機構」(id:yagian:20120515:1337054347)というエントリーを書いた。 なんども繰り返して書いているけれど、3.11以来、原子力発電システムのような巨大システムをどのようにコントロールすべきか、また、民主的な国民国家…

電力自由化と停電リスク

現在、すべての原子力発電所の稼働が停止している。関西電力圏内を中心に夏季のピーク時期には電力不足が懸念されているが、現時点では停電が起きている訳ではない。 世界的に見れば、電力需要の増加に発電施設の増設が追いつかなかったり、送発電施設の更新…

アナキストの悲劇

なんとなく音楽を聴く気分になれず、iPhoneの豊平文庫(http://goo.gl/OWSv)というアプリで青空文庫に収録されている大杉栄の評論、随筆を読んでいた。 少々本題から外れるけれど、豊平文庫はなかなかすぐれものである。iPhoneを買う前、青空文庫はもっぱらウ…

「マニフェスト」は意味があるのか

昨日のエントリー(id:yagian:20120515:1337054347)で、民主的な国民国家における民主制、官僚制、市場機構の関係について考えてみた。 以前から「マニフェスト」には大いに疑問を感じていたのだが、三つの構成要素の役割分担を考えることで、「マニフェスト…

民主制、官僚制、市場機構

福島第一原子力発電所の事故以来、原子力発電のような危険性もはらんだ巨大システムを制御しうる制度はありうるのだろうか、という疑問を持ち、民主制を中心として国家制度に関係する古典的な書籍を読んできた。 今回は、マックス・ウェーバー「権力と支配」…

地方「自治体」じゃないのかね

昨日、NHKを見ていたら、こんなニュースが放送されていた(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120511/k10015061661000.html)。 内容をかいつまんで説明すると、東日本大震災の被災者がアパートなどを借りて入居した場合、申請すれば「みなし仮設住宅」として…

ゲームのおもしろさがわからない

消費者庁が、「ガチャコンプ」に対して禁止要請を出し、これに対してソーシャルゲーム大手企業が「ガチャコンプ」を自粛することになった。 結局、「ガチャコンプ」はいつでもどこでもできるパチスロのようなものだから、なんらかの形で規制が入るのが当然だ…

常識的に考えてみようよ

大飯原子力発電所の再稼働問題についての報道などを見ていると、極論、暴論が多すぎてうんざりする。もう少し常識的にふつうに考えられる人はいないのか、と思ったりする。 まず、エネルギー問題、原子力発電問題については、コストやリスクを伴わない夢のよ…

天皇制民営化論

前回の日記(id:yagian:20120506:1336255010)ではFacebookの宗教欄に書いたけれど、今回は政治的な主義の項目(http://www.facebook.com/yagian/info)をきっかけに書いてみたい。 このウェブログにもしばしば書いているけれど、私の政治的な信条はハイエクに近…

宗教と矛盾

Facebookの自己紹介欄に「宗教」という項目がある(http://www.facebook.com/yagian/info)。別に書かなくてもいいのだけれども、あえて書いた方がおもしろいように思うので、自分の宗教ってなんだろうかとあえて考えてみた。普通の日本人として、私はいわゆる…

「石橋湛山評論集」を読んで

「石橋湛山評論集」を読んだ。 大正から戦後にかけての彼の評論が収録されている。改めて書くこともないが、確かに石橋湛山の主張は大正期から戦後まで一貫している。 大正時代から、彼は一貫して朝鮮、台湾、満州の植民地を放棄すべきとの小日本主義を主張…

日本と保守主義

東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故以来、民主主義ということについて断続的に考えている。その一環として、エドマンド・バーク「フランス革命の省察」を読んだ。今日はその感想について書きたいと思う。 これも以前から何回か書いているけれど、私の…