2020年の振り返り

さて、恒例の一年の振り返りをしたいと思う。まず、2020年の抱負と上期終了時点での振り返りへのリンクを張っておこう。

yagian.hatenablog.com 

yagian.hatenablog.com

目標の項目ごとに振り返っていく。

総論:継続すること

  • 続けられることを選ぶ(「すべきこと」ではなく「したいこと」を選ぶ)
  • 習慣化する(決まったタイミングで取り組む)
  • 自分の進歩を感じる機会を作る(検定試験を受験する、レースに出るなど)
  • たまには休息する 

今年は仕事において様々な変化があり、繁忙度が高まった。このため、ルーティーンのなかで優先順位をつけて選ぶ必要が生じた。

最近、大袈裟に言うと人生の残りの時間を感じて、やりたいことのすべてはできない、と思うことが多い。今年の課題は、継続すること、ではなく、継続することを選ぶことだった。

具体的に何を選んだのかは、それぞれの項目で書こうと思う。

体調維持

  • 健康維持のためのルーティーンをキープする
  • 疲れたときはムリせずルーティーンを休む
  • 調子のいいときも悪いときもそれなりのピッチング

今年の振り返りでは、新型コロナウイルスの流行については避けることができない。

社会全体で感染症を防止する行動を採った結果、例年と比較して、インフルエンザなどの他の感染症の感染者が激減しているという。自分自身も新型コロナウイルス対策の基本動作を徹底した効果もあったのだろう、今年は風邪やインフルエンザに感染することなく、病気になることなく過ごすことができた。

ルーティーンへは、在宅勤務の導入と業務の繁忙度による影響があった。上半期の振り返りにも書いたが、緊急事態宣言時は、出社する曜日が固定されていることもあり、かなり安定したルーティーンを維持することができた。ランニングの走行距離を見ると、4月、5月が最も多い。一方、新型コロナウイルス対策と業務形態の変化に対応するために、緊急事態宣言直前の3月、緊急事態明けの4月、組織変更などがあった10月に業務のピークがあった。この月の走行距離は明らかに少なくなっており、ルーティーンが守れていない。

とはいえ、業務が忙しくなり疲れたときはエクササイズを休み、ルーティーンを守れるときは守り、結果として業務に支障がないレベルの健康を通年維持できたという意味では、目標は達成できたと思う。

仕事での挑戦

  • 新しいサービスを立ち上げる
  • チーム・ビルディングを進め、相互に信頼しあい、成長を助け合うチームを作る
  • そのために自分自身を変化させる

仕事においては2つの大きな変化があった。

1つ目は、新型コロナウイルス対策により出社が制限され、在宅勤務が増加したことがある。自らの部署の業務のあり方を在宅勤務前提の形に変える必要があり、また、サービスの対象の部署の業務のあり方に変化があったため、それに対応する必要があった。

2つ目は、10月に組織改編があって、自分が所管する部署が広がったことである。今回、コーポレート部門に異動になって三年目になるが、いまのところ、毎年所管する部署の範囲が広がっている。

新型ウイルス対応には、受け身の対応とこの変化を契機とした新しいサービスの立ち上げの2つの側面があった。

全社的には在宅勤務への移行はかなりスムーズだったと思う。もともと在宅勤務の制度はあり、Office365が導入されていたので、在宅勤務の基盤は提供されていた。この状況になり、あっという間にTeamsでのコミュニケーションが自然に行われるようになった。

一方、在宅ではできない出社を要する業務も残っている。自分が所管している部署は、「紙」を扱う業務に対応せざるをえないため、むしろ業務量が増加してしまった。受け身の対応として、部署間の業務分担の調整や派遣社員の雇用などを行った。業務の繁忙度がピークの時期と比較するとある程度落ち着いてきたが、根本的な解決ができたとは言えない。

新型コロナウイルスの流行が収束しても、在宅勤務は定着することは間違いない。そのため、「紙」を扱う業務は最小限にしなければならない。出社が主体だった時は、「紙」を利用する業務も一定の合理性があったから、「紙」をやめて電子に代替することを提案したとき、「紙」の方がむしろ効率的だという主張があった。しかし、この状況になると「紙」を扱う業務の合理性は失われていて、一気に電子化を進めるチャンスになっている。

電子化のための新サービス立ち上げについては、自己評価と他者評価の差は、おそらくかなり大きいのだろうと思う。自己評価としては、これまで様々な事情があって進められなかったことを、この機会を生かしてできる限りのスピードで進めている、ということになるのだが、他者評価としては動きが遅すぎるということになるのだろう。

2つ目の組織の変更については、10月から3か月をかけて、新しく所管することになった部署の関係者とコミュニケーションを深めて、キーパーソンとの信頼関係を構築することと、状況と問題の所在を概ね把握することができたと思う。課題は山積しているが、年明けからは本格的に解決に向けて動き出そうと思っている。正直、かんたんには解決できない根の深い問題も多いが、自分に解決できるかできないかは別として、目をそらさず取り組んで行こうと思う。

周囲の状況、課題が変化するなか、自分自身は変化することができただろうか。これは自己評価が難しい。所管する範囲が広がっているということは、自分の働きぶりをそれなりに評価してくれている人がいるということだろう。責任範囲の拡大に適応することで、結果として自分も変化できていければよいと思っている。

プライベートでの挑戦(フィジカル)

 ここも新型コロナウイルスの影響があり、目標の変更を余儀なくされたところもある。

まず、ランニングについては、1月のハイテクハーフマラソンは完走できたが、その後の大会は中止され、30kmレースにも参加していない。その代わり、11月に1,500mのタイムトライアルに参加し、タイムは6分18秒だったけれど、かなり楽しく走ることができた。

ランニングのデータを昨年と比較すると、昨年の総走行距離は502km、今年は499kmで概ね同水準だった。去年は月によって走行距離の変化が大きく、特に、ハーフマラソンなどの大会に参加した月は距離が伸びている。その代わり、6月から9月前半にかけては、ランニングはオフシーズンにして、この時期はには有酸素運動としてスイミングをしていた。

一方、今年はレースという目標がなくなったこともあり、毎月平均的に走ることができた。特に、去年は、夏をオフシーズンとしたため、秋に調子を上げることが難しかったので、夏もある程度走ることにした。結果としては、やはり暑い時期は調子が上がらず、涼しくなってから徐々に調子を上げていくことになった。いちばん暑い時期はオフシーズンをいれてもよいかもしれない。

ゴルフもあまりラウンドにでることができなかった。練習は緊急事態宣言の期間以外は定期的に取り組んできたので、スイング自体は多少は改善されていると思いたい。ただし、スコアという形で実証されていないので、本当に改善されているかはよくわからない。一方で、淡々と練習していると、意外と、ラウンドより練習自体の方が楽しいかも思わなくもない。

体調の波はあったけれど、動ける身体は維持できていると思う。

プライベートでの挑戦(インテレクチュアル)

  •  英語のレッスンとTOEIC Speaking & Writing受験
  • 中国語のレッスンとHSK5級受験の準備、中国語の本を読む
  • 手話の学習継続

 2月からGABAの英語のレッスンに通い始めた。緊急事態宣言中の中断をはさみ、6月から再開し、合計3か月受講した。8月にTOEIC Speaking & Writingを受験したが、以前と点数は向上していなかった。点数自体は向上していないけれど、3か月レッスンを受けたことで、英語を話す、ということ自体には慣れた実感はある。GABAでのレッスン終了後、オンラインレッスンを始めたが、仕事が繁忙になったため、中国語を優先して、英語のスピーキングの練習は一旦中断している。

中国語は、週1回のレッスンを受けながら、HSK5級レベルの語彙の習得を進めてきた。HSK4級までの単語数は1,200語、HSK5級は2,500語なので、2倍強なので、それなりに時間がかかる。HSK5級用単語集は一周できたけれど、テストの受験までには、あと2周ぐらいはする必要はあるだろう。

レッスンをするなかで、最近は多少言いたいことを言えるようになってきた実感がある。これに比べると、リスニングはまだまだもどかしく、自分が聞き取れない単語があると、先生は板書をしてくれた、ああ、その単語か、と理解するという場面が多い。語彙を増やし、定着させることが最大の課題である。

村上春樹の中国語訳の本は買っているものの、まだ読めていない。これは来年の宿題である。

手話は、豊島区が主催する講習会に参加していたが、これも新型コロナウイルスの影響で中断している。また、会社で聴覚障害者のメンバーと会う機会が減って、手話を使う機会もなかなかない。向上するのは難しいけれど、ここまで覚えた手話を忘れないようにテレビの手話の番組は継続して見るようにしている。

文化の取り組み

今年は、全般的に文化の取り組みは低調だった。仕事、中国語、体調維持の優先順位が高く、読書の時間があまり割けなかったこともある。また、老眼が進み、特に、紙の本を読むスピードは下がったように思う。電子書籍がある本は、電子書籍でなるべくフォントのサイズを拡大して読むようにしている。

そんななかで今年印象的だった本は、カント「道徳形而上学の基礎づけ」と「水滸伝」(岩波少年文庫の抄訳版)だった。ヨーロッパの倫理の基礎はカントにある(それに同意するにせよ、批判するにせよ)ということ、また、「水滸伝」は東アジアの英雄譚の源(元ネタ)になっていることがよく理解できた。

会社の読書会は、集合することができず、Teamsでコメントの交換はあるけれど、実質的に開店休業状態になっている。ロジを引き受けてオンラインの読書会を再開しようかとも思ったが、そこまで手が回らなかった。

家庭の取り組み

  • キッチンのリノベーションの準備
  • 中華料理のバリエーションを増やす

今年は、第一波と第二波の間のタイミングで、トイレのリノベーションができた。ここ数年、家を快適にする取り組みを続けていたことが、ステイホームで家で過ごす時間が長くなる上で役に立ったと思う。新型コロナウイルスの流行がおさまったら、腰をすえてキッチンのリノベーションをしたいと考えている。

今年は家で料理をしている人が増えていると思うが、その例にもれず、料理をする機会が増えた。去年の年末、上海に旅行したことに刺激され、中華料理のバリエーションを増やすことができた。炒めものは、具材を切りそろえさえすれば、その後は短時間で完成するから、手軽な時短料理だと思う。また、包子や焼売や蒸し料理も慣れてきた。

その上で固執しない

冒頭にも書いたが、新型コロナウイルスと仕事上の変化の影響で、優先順位や時間配分が変わり、すべてが目標通りにできた訳ではない。しかし、健康を維持することでき、一年間仕事をまっとうすることができ(たぶん)、基礎的なルーティーンは維持でき、その意味では、固執せず柔軟に対応することで、この事態に適応することができたと思う。