2007-01-01から1年間の記事一覧

野生化インコ

昨日、雑司が谷霊園をジョギングしていると、いつもは見かけない緑色の鳥がいるなと思い、よくよく見てみるとインコだった。 東京には野生化したインコがいるということは知っていたが、実際に飛んでいるところを見たのは初めてだった。

プレモダン、ポストモダン

学生時代に読んだ高橋源一郎「優雅で感傷的な日本野球」(河出文庫 asin:4309408028)を読み直している。おもったよりおもしろく読むことができている。 考えてみれば、学生時代には、日本の近代文学の作品をほとんど読んでいなかったから、自分の頭のなかは…

大変な仕事

テレビで、米国務省のヒル次官補の姿をよく見かける。 会議のあとの囲みの取材の時の彼は、薄くなった銀髪が乱れ、うっすら無精ひげが伸び、目がうつろで、心底疲れたという表情をしている。疲れたというコメントをすることもある。たしかに、北朝鮮を相手に…

過大な期待

knoriさんのウェブログ(id:knori:20070205:p1)の、親が子供を注意することで学級崩壊が収まったというknoriさん自身のコメントが興味深かった。私は、学校教育とは縁遠いし、自分が受けた教育も必ずしも一般的なものでなかったから、教育現場の実情について…

幸せの青い鳥

読みやすい文体の小説を読みたいと思い、本棚に並んでいる村上春樹の小説から「ダンス・ダンス・ダンス(上・下)」(講談社文庫 asin:4062749041)を手に取った。 前半にはいくつか気になったところがあったけれど、ハワイでキキを追いかけるあたりから結末…

私の「三丁目の夕日」

先日、実家に帰ったついでに、祖父が住んでいた家に行ってきた。 父は次男坊で、祖父の住んでいた家の隣に住んでいる。実家の玄関から出て、塀のくぐり戸を抜けると、祖父の住んでいた家の勝手口がある。小さい頃、勝手口から台所を抜けて、祖父がいた四畳半…

一生で三世を生きる

NHK−BSで、「民衆が語る中国・激動の時代」というドキュメンタリー番組を見た。50分×4回の番組を二日間にわたって放送していた。長時間にもかかわらず、見始めたら目が離せなくなった。文化大革命の時代を生きた、日本で言えば団塊の世代のひとびと…

雅子妃の影響力

村上春樹「やがて哀しき外国語」(講談社文庫 asin:4062634376)は、村上春樹が1990年代初頭、ジャパンバッシングが盛んだった頃に、アメリカに住みながら書いたエッセイである。そのなかに、こんな一節があった。 ……皇太子の結婚がアメリカ社会に対して…

トレーニング

腰の痛みはおおむね治まったので、徐々にトレーニングをはじめている。 まずは、こわばった筋肉をほぐすストレッチを朝と夜にしっかりとするようにしている。腹筋と背筋の強化のために、DVDを見ながらピラティスをはじめた。 つれあいが、ジョギングをは…

コミュニティ

先日、プロテスタントの教会の前夜祈祷会(通夜にあたるもの)に参加した。 木のベンチと小さなオルガン、説教台があるだけで、装飾もない小さく質素な教会だった。ベンチのところどころに素人が修理した跡があり、手作りのクッションが乗っていた。 牧師さ…

美と美学

柳宗悦の日本民藝館に行くと、その趣味のよさに感心し、気持ちのよい時間を過ごすことができる。展示されているもの、展示の方法、建築、内装が調和しており、柳宗悦の小宇宙になっている。この空間は、他に似たものがない、非常に独創的な、唯一無二の存在…

梅は咲いたか

昨日、つれあいと二人でジョギングをしていたら、つれあいが、梅が咲いているのを見つけた。もう、すっかり咲ききっている花もあった。 今年の冬は暖かいけれど、ずいぶん早い。

ゴリラの喜び

ストーリーのある夢を見ることは少なく、たいてい、断片的な場面だけの夢を見ている。今朝、久しぶりにまとまりのある不思議な夢を見たので、記録しておこうと思う。 京都大学のサル学を研究しているグループが、人間の気分を高揚させるDVDを開発したとい…

西表島の炭坑労働

学生の頃に沖縄に旅行して以来、すっかり気に入ってしまい、本島、離島を含めてリピーターになっている。 沖縄の空港や土産屋の片隅に、沖縄で出版された本のコーナーがあるのを見かけることがある。沖縄の歴史、民俗、言語をテーマとした本が中心で、ぱらぱ…

竪穴式住居の謎

大学の必修の単位で、考古学の実習というものがあり、二週間ほど合宿をして縄文時代の遺跡を発掘したことがある。 素人の学生のための実習の発掘だから、別に名のある遺跡というわけではなく、ありふれた竪穴住居跡だった。それでも、石器や土器が出てくるし…

定点観測

去年の大相撲初場所の14日目(id:yagian:20060326:1143365451)に続き、今年も初場所の14日目を見に行った。 去年の初場所は、朝青龍がひじを怪我したこともあり、栃東が優勝し、白鳳も朝青龍に勝ち、これからは朝青龍の独走が止まるのではないかと思って…

保守とは

今、柳田国男「木綿以前の事」(岩波文庫 asin:4003313836)を読んでいる。 柳田国男の作品のなかではあまりメジャーなものではないけれど、意外な事実が示されていて、読んでいて楽しい。 表題作の「木綿以前の事」とは、木綿が普及する以前にふつうの人た…

メランコリー

若桑みどり「イメージを読む(美術史入門)」(ちくま学芸文庫 ISBN:4480089071)に、メランコリーをテーマとしたデューラーの「メレンコリアⅠ」*1という絵について解説している章がある。 そのなかで、ヨーロッパにおける人間の気質の伝統的な捉え方につい…

トラブル・メーカー対トラブル・メーカー

中村紀洋とオリックスの契約交渉が決裂して自由契約になったという。 それにしても、中村紀洋もオリックスも契約上のトラブルが多い。そんなトラブル・メーカー同士が交渉すれば、決裂するのもやむをえないかもしれない。 2002年末、中村紀洋とニューヨ…

ボーイズ・イングリッシュ

英語の勉強という気持ちはあまりないけれど、NHKの英語講座はたまに見ている。 「新感覚☆キーワードで英会話」*1は、基本的な英単語の意味を、日本語に翻訳するのではなく、核となるイメージを紹介するという方法で解説する。英語が身につくかどうかは別…

渋沢敬三の系譜

渋沢敬三という人には、敬意と共感と関心を抱き続けている。このウェブログでも、彼について何回か書いたことがある。 http://www.lares.dti.ne.jp/~ttakagi/diary/diary/0003.htm#20000326 http://d.hatena.ne.jp/yagian/searchdiary?word=%bd%c2%c2%f4%b7%…

世界史のお勉強

最近、新書本をあれこれ読んでいるけれど、岩波ジュニア新書にあなどれない良書が多いことに気がついた。内容のレベルも高く、どんな読者を想定しているのか不思議に思うような本も多い。 例えば、木村龍治「自然をつかむ7話」(岩波ジュニア新書 ISBN:4005…

80年代へのタイムトリップ

腰痛は、小康状態という感じ。腰には違和感を感じるが、日常生活には不都合というほどではない。 今日は、養生も兼ねて巣鴨のSakura(http://www.sakura-2005.com/main.htm)まで温泉と岩盤浴に行った。 帰りがけ、巣鴨の西友で買い物をした。巣鴨は実家が近い…

ベッカム獲得資金はどこから?

デイビッド・ベッカムが総額2億5000万ドルで、MLSに移籍するという。 情報源は思い出せないが、MLSは、年俸が高騰しないような仕組みがあるということを聞いた覚えがある。それに、そもそも、それほどの巨額の資金を調達できるようなリーグではなかっ…

骨太な本

渓内謙「現代史を学ぶ」(岩波新書 ISBN:400430394X)を読んだ。これだけ骨太の本を読むのは久しぶりだった。もうすでに必読書という位置づけになっているのかもしれないけれど、人文系の学問にかかわる人には、読むことを強く勧めたい。 「はじめに」から、…

輪廻と仏教

正月、父親と仏教に関するの話をした。また、NHK−BSのハイビジョン特集「五木寛之21世紀仏教への旅」のシリーズを興味深く見た。日本の仏教に感じていることを書こう。 インドでは輪廻という世界観が仏教の前提となっているけれど、輪廻という概念が…

「ユリイカ」松本大洋特集

「ユリイカ」2007年1月号が松本大洋特集だったので、さっそく買ってみた。なかでも、松本大洋と高野文子の対談がおもしろかった。 松本大洋と自分が同じ年だったことをはじめて知った。いろんな分野で、自分と同世代がクリエーターが中心になってきてい…

MMAはいずこへ

大晦日はつれあいの実家に行っていたとはいえ、紅白歌合戦とフィギュアスケートを見て、「K−1 Dynamite!!」はザッピングもしなかった。「PRIDE男祭り」は地上波で放送されず、それを見るがためにCSに加入する気持ちもわかない。 秋山−桜庭戦の論争…

気まぐれ

昨日から今日にかけて、このところ、頭のなかで考えていたネタを一気にはきだした。書き出すと調子がでてきて、どんどん書くことができた。 といっても、この調子でこれから毎日書けるわけではない。 次の更新は、次の週末あたりになると思う。

「名文」とはなにか

「名文」とはなにか、また、どのような文章が「名文」なのか、ということがよくわからない、と考えることがある。 「名文」という言葉には、文章の内容よりも、表現の巧みさに重点を置かれている印象がある。しかし、文章がコミュニケーションの手段と考えれ…